なんの前触れもなく
ふと思い出す生徒がいます
特に頻繁に(と言っても1年に1度ほどかな)
思い出されるこの方は
当時70代のお爺さんでした
田舎の大きな農家さんで
懸命なお仕事がもたらした勲章とも言える病
リウマチで手指の動きが困難だとのこと
「わしゃ、病院のリハビリなんかに行くより
こっちの方がずっとええもんで。
知ってる曲だけ弾けりゃいいもんで。」
そして
「先生、わしゃ、これやりたいだよ。」
と、本屋さんで選りすぐった昭和歌謡ポケット集の
お気に入りのページを次から次へと見せてくれた
まだ音大を出たばかりの23、4の私には
さらっとどこかで聞いた気がする程度にしか知らない
ザ・昭和歌謡!ど演歌!
嬉しそうに見せて、楽しそうに弾いていたなぁ
ほとんど上達はしなかったけれども
気持ちが充実されていらしたことは明らか
こちらの経験不足、対応力不足で
レッスンと言うにはあまりにもお粗末な
おぼつかない時間でしたが
キラキラとした表情で「先生」なんて呼んで
丁重に扱ってくださった
何度も思い出す
素敵な生徒さんとの大切な時間でした
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