現代人は情報化社会を生きていてインターネットのおかげでたくさんの情報を享受できるようになった。わからないことが、いまわかるようになり、たくさんの人々の意見を知ることも簡単になった。

 だが、それがいいこととは端的に言うことは出来ず、やはり、物事には常に裏の面がある。情報中毒になった人間は知らないことが少なくなったため、知っているという状態が常態化して、知らないことに劣等感を覚えるようになった。

 私は知らないということが決して悪い事だとは思わない。なんでもかんでも知ろうとする者は知ることに必死だ。まるで知らないことが罪かのように。

 そして、そのような人間は特筆して自己を知らない。ソクラテスが言ったように

「汝、己を知れ」

という言葉を家訓として飾る家がこれから増えたら良いと思う。