「筋膜について、もっと踏み込んだ情報が欲しい」と、いろいろサーチしていたときに、
この雑誌の紹介が目に飛び込んできました。


(雑誌なのに、どんどん代金が高騰している〜)


筋膜は
筋肉同士、臓器と臓器をつなぎ合わせる役割を果たしています。

〈ファッシア〉とは、
ラテン語で《結びつけるもの》という意味。


ゆえに、〈筋膜〉は単なる筋肉を包む"膜"であるだけでなく、体内電流を伝達する役割も備えた『〈結合組織〉である』と言えます。


次いでこの書籍が刊行されて、業界(の一部?)でも〈ファッシア〉という呼び方が一気に広まりました。








筋膜と経絡の関係について、
発生学と生理学と絡めて、西洋医学と東洋医学(中医学)、それぞれを繋ぎ合わせた観点がとても斬新でした。

著者のダニエル・キーオン氏は、救急医療を専門とするドクターでありながら、大学で中医学と鍼治療の学位を取得されています。

英国人らしいシニカルなユーモアを交えた切り口も、読んでる側を飽きさせません。
(その時期しばらく文章を読むことが困難だったわたしでも)始終ワクワクしながら楽しく読書がはかどりました。



特に十二経絡の中でも実態の掴みづらい〈三焦〉という筋膜のコンパートメントを〈臓器〉と見なす見解の発見はお見事〜!←わたしはココを知りたくて書籍を取り寄せました。


ファッシアの情報は、
近年になってから、どんどん新しい発見があるようです。
ハワイ大学で行われている解剖研修に参加された治療家さんたちの報告を聞くたびに、
筋膜の細かなディテールが明らかになってゆくようで、レポートを楽しみに拝聴しています

そもそも人間の身体については、
『まだ15%くらいしかわかってない』ということらしい。



西洋医学の解剖学と〈経絡と氣〉が結びついた世界が当たり前になってゆく未来が、もうここから始まっていて、さらに広がってゆくことを期待しつつ、


幾多とある東洋医学や経絡の本の中でも、
発生学の最先端の知識と伝統医学の智慧を融合させた、唯一無二の存在のとして

鍼灸師さんはもちろん、新たな筋膜の概念や体内電流のことについて知りたい方にはイチオシの書籍です。