最初から読む
ー妊娠5週と1日ー
中絶を決意してから
産婦人科へ行くまでの間
わたしは放心状態だった。
受付でもなんだか
顔を合わせづらく、
診察室へも入りづらく。
でも自己責任だから仕方ない。
どんな顔をして
入ればいいのかそわそわしながら
診察室へ入った。
先生:
諦めるということでいいですね
手術は麻酔をして眠ってもらいます。
痛みはないです。
では、手術はいつにしましょうか?
今、掻き出しても何もでないので、
来週以降になりますね。
では1週間後にこの同意書を書いて
朝9時にきてください。
そう言われて、
人工妊娠中絶同意書を渡された。
人工妊娠中絶同意書
第14条
都道府県の区域を単位として設立された社団法人たる医師会の指定する医師(以下「指定医師」という。)は、次の各号の一に該当する者に対して、本人及び配偶者の同意を得て、人工妊娠中絶を行うことができる。
一 妊娠の継続又は分娩が身体的又は経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれのあるもの
二 暴行若しくは脅迫によって又は抵抗若しくは拒絶することができない間に姦淫されて妊娠したもの
前項の同意は、配偶者が知れないとき若しくはその意思を表示することができないとき又は妊娠後に配偶者がなくなったときには本人の同意だけで足りる。
本来中絶の対象になるのは、
- 妊娠の継続又は分娩が身体的又は経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれのあるもの
- 暴行若しくは脅迫によって又は抵抗若しくは拒絶することができない間に姦淫されて妊娠したもの
に当てはまる人のこと。
1、2どちらにも
当てはまらない自分たちに
すごく複雑な気持ちになった。
先生の話続き:
9時に来てもらったら
昼に手術します。
手術は15分くらいです。
そのまま寝てもらい
夕方ごろ退院になりますが
運転はできないので、
誰かに送迎してもらってください。
先生からはこのくらいシンプルな
説明を淡々とされました。
中絶の種類はいくつか
あるみたいだけど
わたしが行った産婦人科では
麻酔をして掻き出すという
手術1択のようでした。
先生から言われた
月数が早いから、
掻き出しても何も出てこない
という表現がなんとも残酷で
一生わたしの頭のなかから離れられない
・・・そんな感覚に陥りました。