「凪のお暇」(なぎのおいとま)がドラマ化されて
金曜の夜が楽しみになっている。
ストーリーもそうだのだけれど、
出てくる人たちのことばが、いろいろな風に聞き取れて。
それが、何よりおもしろい。
先週は見逃したうえ、外出多めだったからようやく録画を見た。
男女のすれ違いの理由は「ことばが足りない」こと
言葉が足りなければ、人と人はすれ違ってしまう。
男女の間だけでなく、友人とのあいだでも、
家族との関係の中でも
ことばにして伝える。
じぶんが何を思っているか、相手に伝わるように伝えること。
それはとても大事になってくる。
「察してよ」は相手を突き放すことばになる
心と心が近づいてきたとき、
あうんの呼吸で、相手と意図が通じ合う。
それは確かにここちがよい。
けれど、そのことにあぐらをかきすぎると
「察してほしい」という押し付けになってしまう。
ことばにして相手に伝えず
「察してよ」
これは、もう。ただの甘えだ。相手を突き放す言葉になってしまう。
お互いの関係を、よりここちよくまわしていくには
相手に伝わるように、ことばを尽くすことが大切。
たった一言。伝わるまでに
ドラマの中では、
彼女に「あなたのことが好きだ」と伝える。
ただ、その一言で関係がうまく回っていったのに。
別れてしまったふたりを惜しむことばが話されていた。
いつもの暮らしの中ではどうだろう。
言葉をつむいでいても、つながる感触が薄いこともある。
それでも、あるとき。
ひとことの言葉がきっかけで、光がぴかりと走るように
相手にこちらの意図が届くことがある。
逆に、相手から。言い方や言葉を変えて何度も伝えられて
ようやく、お互いにつながれた感覚持つことがある。
以心伝心。あうんの呼吸。
はじめからあると思わない。
関係を積み重ねても、それがあると思わない。
一言。
それが相手に届くまで。
伝えることを惜しまず、続けてみたい。