今日の朝、表に飾ってあったしめ飾りを外しました。
外されたしめ飾りは、どんど焼きと呼ばれる行事の中で炊き上げ(火で燃やして)、
その火に乗って、正月の間、家に来てくれていた歳神様がかえってゆきます。
また、星まつりも行われ厄払いがされます。
星まつりの「星」は、人それぞれの持つその歳での運命星。
運命星をおまつりすることで、今年の幸運を願い厄をはらいます。
しめ飾りを外す日付は1月7日とする地域もあります。
いまわたしの住んでいる関東地方では1月7日に飾りを外します。
10日に実家のある四国へ帰省したら、まだしめ飾りが残っているのを見て
「生まれ育った地方へ帰省してきてるんだな」としみじみしました。
きょう、小正月に外されたしめ飾り。
地域によって風習は様々ですが、
年が明けて、寒さの厳しい時期に
これからの季節も健康で過ごせるように、
次の春から作物がうまくできますように、と願うことは
とても、大きな意味を持っていたのですね。
カレンダーはグレゴリオ暦で、旧暦もあって。
おまつりの日付は何を基準としていいのだか、混乱して見える気もしますが、
1月15日は小正月(こしょうがつ)。
むかしは、春が来てから始めの満月の日(15日)をお正月としていました。
その名残が いまに伝わります。
小正月は、
豊作を願ったり、家族の健康を願う私的な要素の強い正月。
あずきがゆを食べて家族の健康を願います。
女正月ともいわれ、家の内をおさめてきたもの(女性)をねぎらう日でもありました。
1月1日のお正月は大正月と呼ばれていて、
歳神さまをむかえる神まつりの要素が強い正月。
男性が中心となり行事(まつり)を行っていくので男正月といわれました。
若水くむのも、雑煮つくるのも。そういえば、男性がすることになってますね。
季節ごとに伝わる行事(おまつり)は、
星の動きと地上の動き(人の暮らし)をつなぐために続いてきた型。
その中には、人が古くから伝えてきた想いのかけらが残っています。
季節ごとに伝わる行事(おまつり)に関わることは、
じぶんのルーツと向き合う時間
ときの動く様子を人が理解するには、
とても大きく、広すぎて。
人が理解していくために、ときを区切り、暦とします。
暦に沿って日常(ケ)を過ごし、
節句、おまつりなどハレの日を目盛りとして
じぶんたちの健康(厄除け)と幸せを願い、
生活の安定、豊作、豊漁を願う。
見えない世界と見えている世界。
両方をひとつとする中で、人は生きている。
見えている世界も、
見えない世界も。
そのどちらもバランスよく使い、とどまる。
現実の現象も、気配も。
潜在的なイメージも。すべてを含んで、人となる。
潜在的なイメージは、からだに記憶され今に伝わるから
じぶんの内と会話することで、
じぶんのこころも、代々たどってきた想いもみえてくる。
ときの区切り事。目印とする暦の行事ごとに
じぶんの位置を確認し、進むと決めたものへ向かう道を微調整。
ときを過ごす工夫が暦。節句、まつりなのですね。
読んでいただき ありがとうございました
巫(神和ぎ;カムナギ) 田村洋子でした。