開業を100日後に控えた青森県の三村申吾知事は、「主戦場は首都圏」と断言。今年から来年にかけ、東京を中心に行う大型キャンペーンの内容を紹介し、「祭りや食など青森の魅力をPRし、新幹線の効果を大いに生かしたい」と意気込んだ。
秋田県の佐竹敬久知事は、青森県経由で秋田県へ来る観光客に期待し、「白神山地など青森県と連携してPRするほか、秋田内陸縦貫鉄道(内陸線)を“世界一遅い鉄道”として売り出すなど、切り口はいろいろある」と自信をのぞかせた。
達増知事は、「青森県と連携し、太平洋沿岸の観光を進めたい」と、「北三陸サンライズレール観光振興会議」を設立したことを紹介。来年の世界遺産登録に期待が高まっている平泉の文化遺産を中心とした広域観光に期待を寄せた。
宮城県の村井嘉浩知事は、同県の観光調査の結果から、「宮城県を訪れる人たちは、自然や文化に触れたいと考えている」と分析。非日常的な癒やしを提供する旅行商品を開発するほか、「1人1人のお客様を大切にすることを心がけたい」と語った。
山形県の吉村美栄子知事は「東北6県そろって、ハートをゆさぶるようなキャッチフレーズを考えてはどうか」と提案。「円仁(慈覚大師)ゆかりの寺が東北各地にある。6県共通の観光ルートになりうる」と広域連携の重要性を強調した。
福島県の佐藤雄平知事も、「広域的な観光が極めて大事」と強調。「食、祭り、癒やしなど、メニューは山ほどある。東北人の人柄の良さも高く評価されている。観光が活性化すれば、企業誘致にもつながっていく」と展望を語った。
また、海外からの観光客誘致についても意見交換。各知事が、子供たちを対象とした教育旅行の普及や、富裕層を対象とした対策などのアイデアを出し合った。
■中国からの誘客重視 知事発言要旨
◆達増岩手知事
新青森駅開業は、岩手も大いに期待している。県北、沿岸で青森と連携して観光振興に取り組みたい。
平泉の文化遺産は来年、世界遺産登録される見込みで、観光の求心力を持つことになる。ぜひ広域的なキャンペーンを平泉を中心に展開したい。
東北は宣伝下手と言われるが、ホームページを充実させたりブログやツイッターを活用したりして情報発信している。「そばっち」など県のキャラクターを商品化し、観光ソングも作った。
岩手は台湾からの宿泊者が東北6県で一番多い。今後は中国本土からの誘客がテーマだ。上海のお茶業者と一緒に上海万博に南部鉄瓶を展示した縁で、新会社の設立総会を花巻温泉でやってくれた。富裕層対策の必要性を実感、痛感した。
◆三村青森知事
今年1月に都内で開催した「とことん青森2010in原宿表参道」には約3万人が集まった。それだけ青森は発信力、吸引力がある。観光の主戦場は首都圏。新青森駅開業を前に、津軽三味線ライブや青森の4大祭り競演など、情報をどんどん発信する。
キャッチフレーズは「行くたび、あたらしい。青森」。来年4月23日からの「青森デスティネーションキャンペーン」では、青森の春から夏の祭りシーズンまでアピールしたい。青森は食べ物や景色、冬の祭り、そして人の魅力もある。
今後は、海外からの観光客誘致が大事になる。各県と連携して、チャンスをつくっていきたい。
◆佐竹秋田知事
新幹線が「世界一速い鉄道」なら、厳しい経営状況が続く秋田内陸線(角館―鷹巣)は「世界一遅い鉄道」として売り出したい。
海外からの観光客誘致には、広域的な連携が必要になる。秋田空港で降りた客は花巻空港から帰国したり、角館(仙北市)を観光した人は仙台市などを回ったりするケースがある。東北6県の連携で様々な効果が期待できる。
県内で撮影が行われた韓国ドラマ「アイリス」の放映で外国人観光客が増え、受け入れ側の語学力の必要性を痛感した。トップを含めた担当者が海外の現場を熟知することも大切。相手を知って初めて商売になる。
◆村井宮城知事
私は元自衛官でヘリコプターのパイロットとして空を飛んでいた。東北地方は山や川、海があり、自然が素晴らしい。空から見ると、県境はない。6県は一つという目線で文化・観光振興をしていかないといけない。
観光では、坂本龍馬を題材にした大河ドラマなどの影響もあり、「西高東低」と言われている。東北新幹線の新青森駅延伸を機に、自然や文化を生かし、東北全体で巻き返したい。
香港のテレビ局クルーを呼んで宮城を紹介する番組を放映してもらい効果があった。テレビ番組はただでPRしてくれる。ドラマ誘致など、東北全体で行うことを検討したい。
◆吉村山形知事
山形県新庄市の「新庄まつり」は、昨年46万人が訪れた大イベントだが、市内には約1000人しか宿泊できない。観光客は宮城県大崎市や秋田県湯沢市にも泊まってもらっている。東北新幹線の新青森駅延伸で、こうした県をまたいだ連携がより進むはず。
近年拡大する海外からの観光客を呼び込むためにも、連携は必要だ。東北地方という大きなくくりでPRする方が有効だ。
最後の遣唐使として中国に渡った僧・円仁ゆかりの寺が東北には数多くある。一つの提案だが、大陸との交流の歴史を踏まえ、これらの寺を巡るツアーを6県合同で開催してはどうか。
◆佐藤福島知事
新青森駅の開業により、広域的な観光への対応が極めて重要になってくる。東北地方が一体となり、本気になって観光客を誘致することになれば、観光メニューの数は計り知れない。
「親切で優しい」という東北6県の県民性もセールスポイントになる。企業誘致に最初に応えてくれたのは大阪の会社。理由は、東北の旅先で親切にされた思い出があるからだった。
外国の観光客を東北に呼び込むには、「教育旅行」の推進も重要だ。昨年度、福島空港を通して、中国などから約600人の児童や生徒らがやってきた。交流が続くことで、将来的に外国の観光客も増える。
■日本の原風景 世界へPRを 滝田栄さん講演
稲が実り、黄金に輝く東北の田園風景は格別で、どうして観光に使わないのだろうと思うことがある。東北に行くといつも思うのは、観光も食べるものもあふれ るほどあるのに、宣伝が下手だということ。世界に売り出すことができるくらいの財産があるのに、宣伝の動きが全然見えてこない。
自分たちの住んでいる土地を愛し、自分たちがどういう所に住んでいるのかを分かっている人たち。長い目で見て発展、発達させていこうというプロデュース能力がある人。こういう人たちを育てる必要がある。
癒やしは東北の第一の力なのではないか。田園風景、山の風景、海の風景を見るだけで日本に生まれてよかったという気持ちになる。本当の原風景が東北にはそのまま残っている。
「私が住んでいる町、村は本当に素晴らしい所ですから、ぜひ来てください」といえる環境作りを一人一人が始めること、考えること、アイデアを出し合うことが大事だ。
ということで我々は全国の壁を打ち破って東北の楽しさを伝えていこう
過去に菅野先輩に言いましたが
東北の観光振興は一致団結の途中だと言いましたが
これから必死になって頑張っていこうというのが俺の策略です。
皆さんと一緒に東北の面白さを探して頑張っていこう!
それを確認したいと思います。ありがとうございます!
頑張っていきましょう!