フォローしてね…CPなし

 初めはCPなしです。

長編予定なので、私が好きなCPは選択制で書いていこうと思ってます笑っ

完全に自己満足ですし、BLとNLが混合すると思いますが苦情は受け付けませんので悪しからず、、、

それでは一作目お楽しみください!

VIQU

 

 

 

 

 

 

 

「沢田、、、進路希望票提出してないのお前だけだぞ」

 

 

APPROACH

 

 未来から帰還し、中学2年生の12月を迎えようとしていたある金曜日。

授業が終わり、みんなが浮かれている中職員室に呼び出された。

理由は見当がついている。

 

「はい。でも、少しだけ待ってもらえませんか?」

「けどなー、もう既に1か月も待ってるし、来年から受験生なんだ。そろそろ本腰入れないと今の成績じゃかなり厳しいぞ」

「分かってます。でも、しっかりと考えて、、、大事な人達と相談して決めたいんです!」

「分かった。ただし、あと1週間だ。冬休みに入る前に進路を決めて、学校見学も急いで行かないとな」

 

「失礼します。」

職員室を後にし、教室で待っていた獄寺君と山本の元へと急いだ。

 

 

 

 

「10代目!ご無事ですか!?」

「ツナ~!帰ろうぜ!」

 

教室に着くと、笑顔が眩しい2人が駆け寄ってきた。

カバンだけ取って俺たちは学校を後にし、たわいもない話をしながら帰路についている。

 

「獄寺君と山本は進路希望票なんて書いたの?」

 

この間まで死闘を繰り広げていた為、進路と言われてもいまいち現実味がない。

ただ、生きている事が奇跡で、大事な仲間とともにいる事が幸せだった。

 

「そんなの決まってるじゃないっすか!俺は10代目の右腕になる男って書きました!」

「ははっ!獄寺らしいなあ。俺は野球選手って書いたぜ!?ツナはなんて書いたんだ?」

「俺は、、、」

 

そのあとの言葉が出てこなかった。

リボーンと出会うまでは、進路に悩むなんて思いもしなかった。

普通に中学校を卒業して、ダメダメなりに頑張って高校に行って、家から通える範囲で働く。

誰の目にも触れずに日々をただ浪費していく、そんな何の波もない人生を送るんだと思ってた、、、。

 

「、、、この後時間があればうち寄っていかない?」

 

口をついたのはそんな言葉だった。

ここで適当に答えちゃいけない気がした。

 

 

 

 

 

 

 

部屋に上がってもらって、今思い描く未来について2人に話した。

拙い言葉だったと思う、、、。

うまく伝わったかどうかわからないけど、静かに聞いてくれていた。

 

「って感じ、、、かな。

俺なんかがってまだ思うときはあるし、自分勝手だって分かってる。

でも、でもね!「じゅー代目~!感激しました!男獄寺隼人、一生ついていきます!」あ、ありがとう!」

 

そういって感極まって泣いている獄寺君の隣で、山本は静かに立ち上がった。

 

「や、、まもと?」

「ごめんツナ。ツナの事は大切だし、親友だと思ってる。

でも、ちょっと考えさせてくれ、、、ちゃんと伝えるから」

「そうだよね、、、うん、待ってるから!」

 

そのまま一度も目を合わせないまま山本は帰ってしまった。

獄寺君も、今後の事をしばらく打ち合わせしてから帰っていった。

 

 

 

 

 

 

「失礼します。沢田です。」

「入りなよ。」

 

翌日、俺は並盛の頂点に君臨する人の元を訪れた。

もちろん、昨日と同じく俺の考えを聞いてもらうためだ。

 

「わお、今日は群れてないんだね。

君が相手してくれる、、、ってわけでも無さそうだね」

「怖いこと言わないで下さいよ。大事な話があるんです」

「そう、、、草壁、席を外して」

「はい!?急ぎの書類があるんですが、、、分かりました。ではまた後程」

「、、、で、何なの?」

「えっと、、、雲雀さんはずっと並盛にいるんですか?」

「唐突だね、どういう意味?僕は並盛が好きだからね、離れるつもりはないよ。」

「そうですよね。あの、、、」

 

雲雀さんは一つ一つ質問しながら聞いてくれた。

前までだったらこんな状況考えられなかったけど、未来に行って、雲雀さんの冷静さと一度懐に入れた仲間には優しいところを見てきた。

そんな雲雀さんだから、今後どうするかは別として力になってくれると思って話しにきたんだ。

 

「まあ、そうゆうと思ったよ。」

「え、、、」

「だって君未来では、そうゆう選択をしたからボスになってたんだろ。

君の下に就くつもりはないけど、いつまでも並中にいるわけにもいけないしね。

なにより強いやつと戦えるならいいよ。もちろん赤ん坊や沢田も手合わせしてくれるんだろ?」

「お手柔らかにお願いします。

雲雀さんが守護者で良かったです、、、。

俺、強くなりたいです。もう、誰も傷つかないように。」

 

 

 

 

 

 

「きょくげーん!!!!」

 

応接室を後にした俺は、ボクシング部に向かった。

守護者1明るくて、優しい先輩の元に。

 

「すいません、笹川先輩っていますか?」

「お、極限沢田ではないか!!どうしたのだ??」

「お兄さん、今って時間ありますか?」

「うむ、今ちょうど休憩に入ろうと思っていたところだ!沢田もやっていかんか?」

「えっと、また今度お願いします;;」

「そうか?極限沢田は向いていると思うのだが、、、まあいい。

楽しみはとっておこう。どうしたのだ。」

 

俺は、お兄さんにはいつも助けられてる事・そんなお兄さんの将来を邪魔してしまうかもしれない事・京子ちゃんに心配をかけてしまうかもしれない事を順番に話した。

お兄さんは静かに頷き、ただ、「沢田の好きにすればいい。ただ、京子は心配するだろうけど、あいつもいつまでも子供じゃないからきっと分かってくれる。」と頭をぐしゃぐしゃに撫でられた。

 

 

 

 

 

 

 

「いつきてもお化け屋敷みたいだな、ここ。」

 

お兄さんとの話が終わり、霧の守護者が拠点とする黒曜ランドにむかった。

入口の朽ち果てた門のところで立ち尽くしていると、聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

「クフフフ。不法侵入しておいて酷いいいようですね。」

「む、骸!?なんでいつも急に出てくるんだよ!?」

「ここは僕の拠点の一つですよ。君にとやかく言われる筋合いはありませんが?」

「いや、お前勝手に出てきていいのかよ。」

「クロームの負担にならない程度にしてますから、君が心配する必要はありませんよ。ほんとに甘ちゃんなんですから。」

「当たり前だろ、大事な仲間だからな」

「ッ、、、。」

 

そこまでいうと、骸は黙ってしまった。「呆れられたかな?」

そう思って言葉を紡ごうとしたけど、骸に遮られた。

 

「話が合ってきたのでしょ。まあ、君の行動は見ていましたから何を言いたいかは知っていますがね。」

「えっ!?怖いんだけど;;」

「他意はありませんよ。クロームが君の話ばかりするものですから」

「ははっ!骸だってクロームには甘ちゃんじゃん」

「ッ!失礼ですね、ほんとに君は、、、」

 

骸は出会いが最悪だし、未だによく思わない人たちもいるけど、実は世話焼きで仲間思いって知ってる。

幻覚じゃなくて、ほんとの体で早く生活できるようになればいいんだけど、、、。

話の大まかな内容は知っているらしいので、1週間後の土曜日に並中に集まるように伝えた。

あくまで、骸とクローム、両方の意見が聞きたかったから、今は結論は聞かなかった。

 

 

 

 

 

 

家に帰ると、京子ちゃんとハルがランボたちと遊んでいた。

話があるからと2人を呼んでたんだった。

なんて言おうかな、、、これ以上危険なことに巻き込みたく無い気持ちと、俺の気持ちをごまかさずに聞いて欲しいって気持ちが交差する。

 

「京子ちゃん、ハル!!ごめんね、俺が呼んだのに待たせちゃったよね;」

「はひっ!ツナさんおかえりなさいです。ハル達ランボちゃんたちと遊んでたので、ノープロブレムです!」

「ツナ君、おかえりー!大丈夫だよ。逆にお菓子にジュースまで頂いちゃって、、、。ごめんね」

 

リビングは母さんもいるし、何よりランボたちがおとなしく出来るとは思えないから、自分の部屋まで案内した。

 

「2人に話があって今日来てもらったんだ、、、ごねんね急に」

「何かあったの?ツナ君最近元気ないみたいだったから、心配だったの」

「はひっ!ツナさん悩み事でもあるんですか?

でしたらハルがドーンと受け止めますよ!だから話してくださいです」

 

2人の真剣なまなざしに後押しされる様に、ぽつぽつと俺は話し出した。

 

「俺、来年の4月からイタリアに行ってマフィアのボスになるために勉強するよ。

日本にも、いつ帰ってくるか分からないし、もう、、、会えなくなるんだ。」

「あと1年延ばせないの?一緒に卒業してからでも遅くないんじゃないかな?」

「ッ、、、。俺もほんとはここに残りたいって思ってた。

残って、それから高校を卒業して、働いてって。

、、、でも、この間リボーン宛の本部からの手紙に、今のボンゴレのボスが体調不良で回復が難しいって、、、。

ボスが居ない組織が潰れるのは一瞬、、、だから俺が一刻も早くボスを継ぐために行かないと行けないんだ。

守護者には個人の判断に任せるように伝えているけど、日本に残るリスクもある。

9代目が弱ってる今、対抗勢力が狙ってくるのは次期ファミリーの俺たちなんだ。

もちろん9代目が弱っている事を知っているのはごく一部の人間だから、直ぐに危険があるわけじゃないけど、時間の問題だと思う。

2人をまた危険にさらしてしまうかもしれないという事を謝りたいんだ。」

 

ここまで話して、俯き加減だった顔を少し上げた。

2人にどんな顔をしていいのか分からなかった。

俺たちと関わりすぎたばかりに、危険に晒してしまう。

 

「ツナさん、よく聞いてください。ハルは何時でもツナさんの味方です!

ハルはツナさんが大好きです!誰にでも優しくて、面倒見がよくて、何よりデンジャラスでカッコいいです♡

そんなツナさんが日本を離れてしまうのはとっても寂しいですが、目標に向かって頑張るツナさんを、ハルは応援しています!

敵が来たらケッチョンケチョンにしてやります。ハルはマフィアの妻になる女ですから!」

「ハル、、、。お前はほんとにいいやつだな、、、。

でも、危ないことをしないで欲しいんだ。何かあったら直ぐに言えよ?頼むから」

「はひっ!分かりました!ツナさんはやっぱり優しいです~」

「京子ちゃんも、必ずゆってほしいんだ!」

「、、、うん。

ツナ君、、、無理しないでね。いくらツナ君が強くても、まだ私たち中学生だよ?

ほんとはついて行って、みんなを支えたいけど、お兄ちゃんもイタリアきっと行くだろうから、両親を置いていけないし、、、。

私、ツナ君の事待ってるから!ずっと、、、いつまでも待ってるから」

「京子ちゃん、、、。うん、ありがとう。必ず並盛に帰ってくるね!」

 

 

 

 

 

1end/飛び出すハート

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