悪夢が繰り返された。中日の守護神・岩瀬が2試合連続の救援失敗で痛恨ドロー。
勝利の方程式の崩壊に、高木監督は「今日はよく追い付いたし、よく追い越した。岩瀬だってこういうこともあるわ。ただ2試合連続となるとウ~ンと言いたくなる」と唇を強くかみしめた。
一進一退の点取り合戦の末に迎えた九回。
マウンドには前人未到の通算316セーブを誇る岩瀬。
3試合ぶりの白星はほぼ高木竜の手中にあった。
だが1死から坂本が左翼線二塁打、谷が続いて1死一、三塁。長野の遊ゴロをさばいた井端が本塁へ悪送球し、追いつかれた。
8日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)でも九回に2失点で敗戦投手。
不安定な内容が続く左腕に加え、昨季リーグMVPの浅尾も本来の球威が戻ってこない。それでも指揮官は「この2人でやっていくしかない」と起用法の早期変更は否定した。
役目を果たせなかった岩瀬は「坂本への1球がね…。リズムというか流れがない」と淡々と自らを責めた。
リーグ3連覇へ、高木竜が想定外の試練に立たされた。