西武・涌井秀章投手(25)が21日、宮崎・南郷キャンプでブルペン入りし、今季最多となる133球の力投を見せた。
昨季は9勝12敗に終わったが、課題となるフォークの精度を高め、完全復活を目指す。
落ちる軌道と反比例するように、エースの闘志は高まった。
涌井は人さし指と中指で白球を挟むと、力強く右腕を振り抜いた。再生への最重要課題は、打者を仕留められるレベルにフォークを磨いていくこと。
「握りは変えていません。投げ方をいろいろ試している。リリースポイントですね」。確認作業は続き、球数は133にも達した。
球を受けた上本は言う。「沢村賞を取った時(09年)は落ちていた。それがないと打ち取れない。落ちる時と落ちない時がある。それで痛い目にあったことも去年あった」
徐々に好感触を取り戻している右腕には、渡辺監督も「去年のフォークよりいいと思う」と目を細めた。涌井のフォークが落ちれば落ちるほど、今季の獅子は浮上していく。