跳ぶことを恐れてはいけない
誰も残っていないのだから―――

己の欲望に囚われてはいけない
いくら待っても誰も来はしないのだから―――

されど望むであろう――
終焉のとき迄―――
暗闇が重すぎる夜に
彼方は見えない物を視ようとするだろう
女は消えるように逃げ出すだろう
――黒幕は重要な剣士となる

其れは視えない――

それは慈愛――


彼方は終わらない夢を視るだろう
刻は満ちた―――


彼方は何よりも孤独を恐れる月蝕の剣――――
彼方は欲しいのか――

あの福音を―――

あの鐘の音が―――




私の中で、其れがはじける時
漸く総てが始るのかも知れない――――