そう
最後の最後の最後
その時まで
鈍感で気がつかない
出来の悪い女を演じて
騙されたフリをして
前向きで理解のある女
貫き通してやった
脳裏で引っかかる事は
初めから常にあった けれど
不倫じゃ仕方ない
考えても仕方がない
考えたところで
だからいっそ
全部飲み込んでしまえ
もういい加減 潮時だ
好き会えばわかるタイミング
別れまでのカウントダウン
迫るほど認めたくなかったな
嘘というには
なかった事になるには
あまりにも有意義で
でも
心は正直だ
手を差し出せなくなって
すり寄っていくこともなくなった
なんでだろう?
会っていても 距離を感じる
明らかに違うんだ
痛すぎるほど受け止めた
温もりと不器用な愛情は
次第に感じなくなった
愛しい力強い温もりはどこ?
自信のない情けない顔で
こっち見ないで
最後くらい良い男でいて欲しかった
中身がない薄っぺらい男
大嘘つき男
ああ そうだった
出逢った頃のあなたは
こんな感じだった 元に戻っただけだ
劇的に変わったのは 両思いになってから
無理させて頑張っていたんだ
良い男 演じてたんだね
お疲れさま
無理させてすまないね
過去は過去でしなかい
ならば 今
どうして
あなたは隣にいるのか
何を求めて此処に?
疑問ばかり
浮かぶようになっていった
同情とか優しさは要らないよ
優柔不断に繋ぎ止められたって
積み重なる日々に
何も残らない事をよく理解してる
不倫だからねと
あなたが開き直った時
途端に様子がおかくなって
奇行癖が激しくなった
馬鹿馬鹿しく感じるのは
とてもわかるよ 私もそう
明らかに叶わず手に入らない事に
縋るだけ虚しくなることも
痛いほど よくわかってる
だから 何も言えなかった
はじめてしまったからには
いつか終わらせることも
そうではないと
永遠に同じ事の繰り返しなのも
それでも なんとか
繋ぎ止めようと お互い必死で
丁寧に扱ってくれていたのも
嘘だとは言わない 言えない
でも 嘘だったって言わないと
終わらせられないからな
決して嘘だったなんて
思っちゃいないよ 罰当たりな
Jasmineは結婚しているのにさ、
好きとかバカじゃない?
付き合ってとかあり得ないでしょ!
自分を正当化するようになって
自分に言い聞かせているようだった
笑い飛ばしたくらいにして
そのたびに一発殴ってやった
そんなあなたが言ったんだ
いい加減俺の気持ちに応えてほしい
好きだ 何回言った?
関係が始まってから
愛してる 何回言った?
家庭を捨てて俺と一緒になれる?
気持ちは偽れない!
涙を流した顔もよく覚えている
怖いよね 私も怖かった
全てを失い あなただけ残るなんて
幸せになれない事もわかっていた
誰かの不幸の上に幸せは成り立たない
だから 今のままで大丈夫だと
今更さ
出来の良い人間のフリなんかして
決めたなら一生偽って生きなよ
私もそうするよ
演技派でロマンチストな私達だから
死ぬまで演じ切って死ねるだろう
真剣に悩む様子
不倫について向き合う姿
不安な夜に掛けてきた電話
思いやりと優しさを感じてた
でも 重くて 苦しくて
先がないから絶望して
放棄してしまった 当たり前だよ
それでも縋るような
惨めな女にはならないわ
私は振り返らない ただ前だけを見て
わかるでしょう
私の性格は手に取るほど
わかるから 私も引き止めないわ
こんな恋愛だったけど
恋愛って言っていいのか?
言うべきじゃない わかっている
それでも せめて 形なくとも
貰った気持ちと思い出だけは
これから先も大切にしながらね
"私はもっともっと努力する
良い女になって綺麗になるわ
そしてもっと幸せになる
どうか家庭を大切に お幸せに
今までありがとう"
これは実際に
彼に行ったこと
そこからお互いブロックした
私達なりのけじめ 終わらせ方
不器用だから このくらいしないと
終わらせられなくて 情けないな
今までまでにないくらい
家庭を大切にして
日々向き合っているよ
本当の家族と毎日笑って
仕事も私らしく
着実にコツコツ 順調に
少しずつ上に上がっている
自分を大切に 労わりながら
趣味も満喫しながらね
あなたとの日々は
何も手につかなくて
その後 更なる地獄でね
じいちゃんを失って
時間の大切さ 思い知らされて
今は痛みとか悲しみはない
ただ丁寧に過ごす毎日
その繰り返しが大事なんだ
季節を感じている
食べ物も美味しくて仕方がない
今年のイルミネーションは家族と
最高に綺麗だった
居酒屋 目の前にいたあなたは
もう居ないけれど
今 夫が代わりに座っている
別れ際の寂しさとか
会えない日のもどかしさとか
会えた時の夢見心地はないけれど
麻薬と魔法が切れたんだ
そう思うようにしている 今は
ただ ふと思った
昨日 ふと思ってしまった
久しぶりにあの場所に行って
景色とあなたを交互に眺めた
お互いの手を最初から最後まで
力強く握りながら
"本当はもっとお洒落して
バッチリきめて
Jasmineとデートしたいのにな
普段 お洒落しないから
明らかに疑われる
遠い場所でも全然苦にならないな
時間があれば
もっと遠くに行きたいのにな
俺は今更ながら
今までの自分に後悔しているわ"
そう言いながら
車を運転していた横顔が過ぎった
遠い遠い道程だ その上
不倫相手の私を横に乗せながら
停車するたびに
私を見ては 優しく微笑んだ
何を思い 何を考えていたのか
ふと 気になったんだ
一人で走ってみたら
遠く感じる
こんなに遠かったかな
"何かあれば
高速使ってぶっ飛ばして帰ればいいさ
多分大丈夫でしょ"
ってはにかんでいた
今となっては
生々しい不倫のやり取り
叶わないこと
叶えられなかった事
変えられない現実を
変えようのない未来に
苛立ちを覚えたり
愛しさ、優しさ
温もり、痛み
感じた分だけ
腹たったり
こんなんでいいのかよって
苛立つ瞬間もあるけれど
それでも
これでよかったと
相手の幸せを
自身の幸せを願って止まない
そのためなら
どんなに憎まれたって
嫌われたって避けられたって
構わない 好きにして
どんな感情を持ったって
最終的には
"ありがとう" "ごめんね"
しか思い浮かばなくて
一番幸せだった
去年の7月2日に1日だけで良い
戻してくれたら
こんな風になる前に
一番幸せなタイミングで
別れたかったな
なんて そう思っている
実際 戻ったって
到底出来ないような気はするけど
ホテルの部屋のフローリングは
裸足で歩けば冷たくて気持ち良い
入浴剤はチェリーの甘い香り
乾杯したお酒は人生で一番美味かった
ルームサービスのお酒にも手をつけて
コアラのマーチの絵柄見たり
映画を腕枕で見て 照れてはにかんで
カーテンを開けたら
雲一つない青空と青い海が広がって
YouTubeを観ながら
修学旅行みたいにはしゃいで
手作りお弁当に
少年みたいに喜んで写真撮って
別れの時間が迫れば辛くて
幸せが大きすぎて 無言になって
帰りの車は
もっと無言になって
泣きそうになって
胸いっぱい 幸せいっぱい
照れながら撮った
はじめてのツーショット
なんか顔のパーツが似てて
良い思い出はね
どんなに過ぎ去ったって
鮮明に思い出すし 美しい
あなたもそうでありますように🍀