コロナが流行し出した頃からデイサービスの連絡帳に「上の義歯をされていませんてました」と書かれることが多くなった。それと同時に箸を使って食べることが難しくなった為ご飯とおかずの夕食は手をつけないことが増えたので確実に食べる菓子パン、バナナ、串団子が中心になってしまった。デイサービスでは職員が声かけをして食べるよう促しながらなんとか完食できているので夕飯はパンやバナナで大丈夫だと言われた。


その頃には入れ歯をしまい込むことはなくなり、単純に外した状態でテーブルや流しの洗い物と一緒に置いてあることが多くなった。

デイから帰宅する母を迎えマスクを外すように言うと、漫画の『いじわるばあさん』のように鼻の下に縦じわが入って口が窄まって会話もフガフガモゴモゴしている。


入れ歯が合わないのか痛いのか聞いても問題ないと言う。

歯医者さんに行って調整してもらったが、本人は「おかげさまで全く問題ないです」としか言わないので先生も仕上げの微調整がまさに手探り状態だったらしい。


寒くても靴下を脱いでしまう子ども、炎天下でも帽子をとってしまう子どもと同じなのかと思う。


その後、入れ歯はヤカンの中に浸してあったりトイレの棚に飾られていたり冷蔵庫にしまってあるなど場所は様々ながら何かに包まれることがない為、見つけるのに苦労はなくなった。



そして先週現在骨折で入院中の病棟から連絡があり、上の入れ歯が落ちてしまうので入れ歯用の接着剤を持って来るように言われた。

(入院してから食事は全介助が必要になってしまった)

入れ歯が合わないというわけではないが落ちてしまうことがある為の接着剤があることを初めて知った。

もっと早く知っていたら、食事に対して興味を失ったり、食事の仕方を忘れることがなかったかもしれないと思うと残念だ。