私自身、報道が全く静かなので「もう終息したのか?」と一時期思ってしまっていた宮崎県の口蹄疫禍ですが、終息どころか事態は最悪の方向へ向かいつつあります。

 経過のまとめとしてはohira-yさんのブログやVet Cheers「獣医学教育をささえあう会」のウェブページがわかりやすいのでどうぞ。


http://d.hatena.ne.jp/ohira-y/
http://vet-cheers.org/pages/foot_and_mouth_disease/


 そして昨夜、宮崎の種牛を管理している家畜改良事業団からも感染牛が見つかったとの情報がありました。江藤拓衆院議員のブログより。
 http://gree.jp/etoh_taku/blog/entry/441594259


昨日の夕方、宮崎の種牛を一元管理している、家畜改良事業団の職員から「疑わしい肥育牛が出ました」と連絡があったのです。


検体の検査結果が届きました。残念ですが感染が確認されました。最悪のシナリオです。


連絡をくれた職員は何度も「申し訳ありません、申し訳ありません」と繰り返しました。


彼らは全力を尽くしました。自分達を責める理由など欠片もありません。農林水産省の担当課長と、深夜までこれからの事を話しましたが、宮崎牛の将来を守るための、正に正念場を迎えました。


特例として移動させた6頭については、厳重な監視の下、経過観察することになりました。


この事については、色々とご意見があろうかと思いますが、ご理解頂きますよう何卒お願いします。



 宮崎の種牛と一言で言っても、日本全国の種牛の50%をここで賄っており、被害は甚大です。種牛のうち6頭はすでに特例として他所に移されていますから全滅ということではありませんが・・・。


 江藤議員が以前言ったように、この段階で赤松農水相を批判するとか、政局にするとかは無意味です。そんなことをしている場合ではありません。そういう意味では、初期段階でいきなり民主批判をしていた(らしい)自民の態度も馬鹿馬鹿しいものです。


 が、それを踏まえても赤松を辞めさせた方が良いと私が思うのは、現地の人たちのメンタルケアが重要な現在においてもまだ異常に危機感が無く見える彼の発言群が有害だと思うことと、どうも彼に何か提案を挙げても手続き論ではぐらかされることが多いように見える点です。
 非常事態でも手続きを破るのはいけない、ということもあるでしょうがそれならそれで一刻も早く手続きを進める(進めさせる)べきで、そしてそういう危機感を感じさせない赤松の存在は、たとえ罷免に時間がかかったとしても結果としてそっちのルートの方が仕事ははかどりそうなほどに有害に見えます。


 対応の遅れなど今さらどうしようもなくて、そんな状態でも現地の人たちは頑張っていて、外から愚痴みたいなことを言うのも実にみっともないとわかっているのですが、それでも赤松農水相の無神経ぶりは異常で、単純に腹が立ちます。
 彼は、辞めないならば今すぐ宮崎に飛んで現地入りすべきです。きっと罵詈雑言が飛んだり、物を投げつけられたり、殴られたり、殺されたりするかもしれませんが、それを通じてメンタルケアに多大な貢献をしてくれることでしょう。もっともそういうことをする元気が関係者各位に残っていればいいですが。