根本的にテレビ番組と言うものは、ありふれた事柄など紹介しません。誰も見ないからです。「普通の人が、普通に頑張っている」姿など絶対に紹介される事はありません。それこそが社会を支えている大本であるにもかかわらずです。まあしょうがないことではありますが。
 「エチカの鏡」なんて番組はコンセプトからして特にそうでしょう。ま、見たことないんですけど。


 当然、そこで語られる「自然」なんてものは、その言葉の意に反して極めて特殊な事例のことを指すのでしょう。普通は自然と言われると全くありふれたもののように感じますが、「いわゆる自然」とは特殊な人の理想(妄想)の産物であり、本来の自然や天然などとは一線を画します。


 吉村医院の件は真面目に考え出すと吐き気がするくらい気持ち悪いので今さら内容についてどうこうとはしませんが、こういう話に触れるたびに、「自然の中に奇跡があるのではない、自然があることそのものが奇跡なのだ」といったある人の言葉を思い出します。
 そこからあまりに遠い場所にいる人たちは、自然について語りながら決して自然を見ようとしません。