残留量が0.05~0.01ppmだったという話はよく目にしますし、そちらの方は別に問題ではないのですが、もし残留基準値の値を何かに使って検討する際は、その基準値は0.01ppmではなく10ppbであることが大切です。


 1ppm=1000ppbなので、0.01ppm=10ppbとするのは算数的には正しいのですが、実地で使う数字としては誤りです。それは有効数字の関係があるからです。
 通常、有効数字とは表記した桁までを指しますので、つまり表記した数字の一桁下を四捨五入します。
 具体的には、0.01ppmという数字には、0.006ppm~0.014ppmの範囲を含みます(もっと細かく言えば、0.006~0.014999・・・)。ところが10ppbの基準の方で見ると0.014ppm=14ppbは4ppbのオーバーになります。10ppbを指す範囲は9.6ppb(0.0096ppm)~10.4999・・・ppb(0.0104999ppm)なのです。つまり10ppbの場合だと0.01ppmよりも精度が一桁上がることになります。


koume