なんか、群馬大の高橋久仁子教授の嘆きが聞こえるような。


 NHKニュースより 健康食品 超党派で研究会
 http://www3.nhk.or.jp/news/2007/12/05/d20071205000015.html


 ・・・って昨日のニュースなのにもう見れなくなってる(^^;NHKのウェブページってこんなんだったのかよ。

 というわけで、山形大学のapjさんの「冨永研究室びじたー案内」 内の掲示板にある温泉カワセミさんの書き込み を引用




『健康食品 超党派で研究会』


サプリメントや、健康によいとされる成分を多く含む食品など、いわゆる「健康食品」は、単に「食品」として扱われており、現在の法律では、原則として、効能や効果を表示することが認められていません。こうした中、自民党、民主党、公明党の議員10人余りが、「健康食品」を国民の健康維持に一定の役割を担う食品として位置づけ、効能表示をできるようにしようと研究会を発足させました。


4日開かれた初会合では、国民が正確な情報を得られるよう、効能や効果の表示を認めることを法整備も視野に検討していくこと、消費者団体や生産者団体などから聞き取り調査を行い、安全性や品質を確保するための環境づくりなどを進めることを申し合わせました。研究会の会長を務める自民党の石崎岳衆議院議員は「健康食品は多くの人が利用しており、安全性や品質、それに表示のあり方などを国民の目線で考えていきたい」と話しています。




 すでに特別用途食品の制度がある じゃん・・・なんでこんなもんを、また別にやろうとするのか?


 まあ、今はびこってる胡散臭い奴らに対して強く当たるつもりでこういうのをやろうとしてるのならいいけど、たぶん実際には逆で、サプリメントなどの似非健康食品がもってる巨大な市場に押されたって所でしょう。財政諮問会議が象徴的ですが、お金になるところには最大限の便宜を図るのが近年の政治の基本的スタンスみたいなので。つまり儲かるなら、健康とか食生活とかどうでもいいんですよ。医療費削減についても全く同じ仕組みです。何しろ最近、代替医療についての研究は妙に盛んですからね。


 しかも仮に、本当にちゃんと取り締まるつもりで新しい制度を・・・ってやろうとしてるのだとしても無意味です。もともと胡散臭い似非健康食品をやってる連中は、制度を無視するところがポイントなので、いくら新しい制度で縛ろうとしても無駄なことはすでに明らかになっているからです。
 アガリクスが摘発された事例は記憶にも新しいところで、しかもちゃんとマスコミにも取り上げられたにもかかわらず、それでも今でもアガリクスだとかクロレラだとかやってるところがあるのは本当に不思議です。


 うちでも、低グルテリン米のLGCソフトを特別用途食品申請して販売しようかと考えて、保険所に相談しに行ったことはあるんですが、ネックはお金がどうこうというよりも認定にかかる時間で、数年かかるのは当たり前、2年経っても全然音沙汰ないってケースも珍しくないそうで。普通の企業としてはこの時間の問題が制度を使いにくくしてるんだろうなと思われます。ただ、あまり安易にしても制度そのものの存在意義がなくなるのはもちろんのことで、どうすりゃいいのかよくわかりません。単純に検査にかかってるマンパワーが足りないだけ、って事でもなさそうな気はするし。


 そういやつい最近も、なんかの食品からホルムアルデヒドが検出された、回収・・・なんてのがあったなぁ。ホルムアルデヒドなんか、例えば最近の「健康食品」の雄である酢のシリーズ(なんとか黒酢とか)には元々全て(しかも添加物として使われるものとは比べ物にならないほど大量に)含まれてるっての、知られてないだろうなぁ。あれは発酵の過程で発生するのでアルコールとか酢とかが存在するものには確実に入っている。


 やっぱり、こういう情報リテラシーの普及こそが(他の問題・分野に対しても)一番重要だってことになりそう。


koume