アトラス
真・女神転生III-NOCTURNE(通常版)

 今までで一番面白かったゲームは何か?と聞かれたら「ザナドゥ」「スーパー大戦略」「マイト&マジック」と答える私ですが、ではプレステ2で一番面白かったのは?というと「真・女神転生III - ノクターン マニアクス 」です。


 女神転生は結構息が長いシリーズなんですが、私がそれ以前に遊んだのはセガ・サターン版の「真・女神転生デビルサマナー ソウルハッカーズ」というヤツだけでした。このソウルハッカーズもかなり面白くて、相当やりこみましたが、サターンでは女神転生シリーズはこれと前作の「デビルサマナー」しか発売されておらず、他のシリーズが発売されていたスーファミやプレステは持っていなかったので、他のものを遊んでみようという気にはならなかったです。
 で、結構長い期間が過ぎて、プレステ2で何かRPGをやろうかとソフトショップで見かけたのがこれでした。今思えば、「ノクターン・マニアクス」が発売された当初のタイミングというのが実に幸運で、というのも普通の「ノクターン」は今でも普通に売っているのですが、マニアクス版は完全限定生産でしかも出来がとても良かったので、現在はプレステ2のソフトには珍しくプレミアがついているのです。今でもヤフオクなどで手に入れることは出来ますが、最低15000円くらいは覚悟しないと手に入りません。


 女神転生シリーズの特徴は、現代物ですがちょっとサイバーというか、SF的な雰囲気もありつつ、敵モンスターとしては世界中のさまざまな神話に登場する天使や悪魔、怪物等が出るという世界観ですが、大きな特徴として、登場する敵のほぼ全てを説得することが出来、成功すれば「仲魔」として連れ歩き、一緒に戦うことが出来ること、さらにたくさんの仲魔を集めればそれを材料として合体することが出来、新しく強力な仲間を作り出すことができるのです。元となる仲魔の組み合わせによって技や魔法などにさまざまなバリエーションを持つ仲魔を作ることが出来、非常に奥が深いものとなっています。種類もとても豊富で、神話と言えばギリシャ神話が有名ですが、先にも書いたとおりこのゲームに登場する神話は全世界の規模に及び、北欧やインド、日本書紀、バリ島の神話など幅が広く、本当に神話が大好きな人から見れば無茶苦茶だと思われるかもしれません。最強の悪魔はどのシリーズでもたいてい、シヴァやヴィシュヌ、メタトロンになるみたいですが(仲魔に入れることが出来るものに限れば)。


 説得と合体に関しては以前からの女神転生シリーズから受け継がれてきた特徴なのですが、このノクターンから導入されたものに「プレスターンバトル」という戦闘システムがあり、これもまた面白いです。これは、敵の弱点となる攻撃を行えば、さらに追加して連続で攻撃を続けることが出来るが、逆に敵が耐性を持っている攻撃をしてしまうと、自分が攻撃する間もなくあっという間に敵の番になってしまうことに加え、攻撃を跳ね返してきたり吸収されたりする為、まず敵の弱点は何か探る事がとても重要となるのでして、緊張感のあるシステムになっています。例えば、明らかに雪だるまに見えるジャックフロストを相手にする場合は、氷結攻撃がダメで火炎攻撃が有効など一目で分かるので楽なのですが、後々になるにつれ複雑な弱点を持つ敵が現われるようになるんですよね。
 このように、ゲームシステムとしてはかなり作りこまれ、しかもゲーム中の読み込み時間や待ち時間などがほとんどなく非常に快適で、すごくはまります。


 ただ、ストーリーに関しては、期待すると裏切られるでしょう。はっきり言って、よく分からないし、意味がありません(^^;というかそもそも、ストーリーを楽しむゲームではないような気がします。もともと私は、ザナドゥやウィザードリィ、マイト&マジックなどストーリーが余り意味を成してないゲームでも楽しく遊べるので、全然違和感を感じなかったのですが、ファイナルファンタジーなどストーリー性が強いゲームが好きな人には合わないかも。ちなみに私はFFはちっとも面白いと思いません。


 このノクターンマニアクスのあとに発売されたアバタール・チューナー と言うゲームが出ていて、最近それが安くなってきたので(発売されたのは何年も前です)、買って遊んでみました。快適さとプレスターンバトルはだいたいそのままで結構面白いとは思いましたが、仲魔と合体の概念がなくなり、非常にシンプルに感じるものに仕上がっていました。ストーリー性は強化されていましたが、どうも求めてるものとは違うんだよなぁ。ノクターンマニアクスは、買ったのは結構前なのですが、今やり返しても面白いです。次はペルソナ3 がやりたいなぁ

koume