今年も11/16にボージョレ・ヌーヴォーが解禁した。私は興味がないからすっかり忘れていて、当日の日経新聞にちまっと載ってた記事で気づいた。インターネットのホームページはGoogleニュースに指定してあるが、そのトップにも出てなかった。ところで当日の毎日新聞にこんな記事が載ってた。ところどころ省略。


ボージョレ:解禁は風物詩に 輸入量1位、値段も?【三沢耕平、パリ福井聡】

・・・・昨年の日本への輸出量は全体の22%を占め、2位米国(16%)、3位英国(12%)を引き離して断トツの1位で、今年も同水準を見込む。


・・・・日本での市場が拡大したのは、サントリーやメルシャンなど酒類メーカー大手が売り込みを仕掛けた81年以降。・・・・日本への輸出はバブル崩壊によって一時は落ち込んだが、98年の赤ワインブームで盛り返し、04年に1145万2500リットルと過去最高を記録。05年は1024万1500リットル。世界的に頭打ちになりつつある中、最大のお得意様である日本への期待は大きい。


◇地元では300~900円

・・・・しかし、フランスではボージョレは決して高いワインではなく、木曜午前零時の解禁時も静かだ。北西部ノルマンディーに住む主婦、シャンタル・ポーガムさん(51)は「季節ものだからスーパーで買い、1本は飲んでいる」と話すが、値段は2.5ユーロ(約377円)前後と極めて庶民的。スーパーで最も出回るのは2~6ユーロ(約300~900円)程度。日本にも進出しているパリの高級食材店「フォション」でも5ユーロ前後からある。


バルデ社長は「当社のボージョレ・ヌーボー・モメサンは仏国内では4~4.5ユーロ(600~680円)程度」。米国では10ドル前後(約1200円)。だが、日本の市場に出回ると2000円以上となる。最近は高級感が漂うワンランク上の4000円ぐらいの品まで出ている。


ユーロ高に加え、日本の価格が高い理由は輸送費。空輸の場合、船便の倍近い価格に跳ね上がるとされる。日本ソムリエ協会顧問でメルシャンの元パリ事務所長、小阪田嘉昭さんは「産地の欧州よりも8時間早く飲めるメリットに加え、初物好きという日本人の気質にも合ったため」と人気を分析する。


フランス文学者の鹿島茂さんは「日本人はイベント好きで、この時期には他に適当なものがないから、ボージョレに飛びつくのでは。フランスでは若者中心にワイン離れが進んでいて、消費量が減っている。日本で飲まれて、一番喜んでいるのは向こうの業者ですよ」と話す。



この時期のイベントには、日本酒の秋あがり酒祭りも多いんだけどな~。

みんなはヌーヴォーを飲んで価格並みに美味しい!って感じてるのかな?普段ワインを飲まない人もこのイベントには乗じてヌーヴォーを買うだろうから、「ワインは高くて不味い」というイメージを持ちかねないかしら(優れた生産者のヌーヴォーは美味いが)。別に金を払って飲んで満足するのは当人なのだから、こっちとしてはどうぞご勝手に、ってもんでもあるけど。私は3000円近くのボージョレ・ヌーヴォーを飲むくらいなら、同じボージョレでもルイ・ジャドの「シャトー・デ・ジャック ムーラン・ナ・ヴァン 」を飲む。