ワインは世界に10万種類あると言われていて、まあその10万種を全て把握している人など世界に存在しないでしょうが、量販店などに行くとそれだけでも膨大な種類のワインを目の当たりにできます。
 ワイン初心者はきっとそれだけで圧倒されて、しかもラベルに書いてあるのはわけのわからん外国語なのですから何を基準にして選べばいいのかわからず、ワインへの敷居をものすごく高い物と感じていることは想像に難くありませんが、しかしこの違いは案外わかりやすい要素からきています。


 以前、ワインは農産物であると書きましたが、つまり農産物が持っている違いをワインも同じく持っています。それは大きく分けると「産地」「品種」「生産者」の違いで、それらを掛け合わせただけ、世界にはワインの種類があるというわけです。


 さてワイン飲みが楽しんでいる事に、ワインの飲み比べがありますが、ただ単に漠然と選んだものを飲み比べてもあまり面白くありません。意図を持ったチョイスで、飲み比べが楽しく、またワインの個性をはっきり感じられる好機となります。


 具体的には、似たようなランクでぶどうの品種だけ違う物を選んだり、同じ産地・品種でも違う生産者の物を選んで飲み比べるというようなことをすれば、ぶどうの品種の個性、あるいは生産者の特徴などがはっきり現れてきます。これらは一本ずつを飲んでもなかなかわかりにくい事で、飲み比べをして始めて判る事もかなりあって勉強のためにも有用です。


 人数がある程度集まらなければできない遊びではありますが、気心の知れた人たちとこういうことをするのはとても楽しいものです。だからこそ、ワインを飲んでいるのだ、と言ってもいいですね。


koume