トランペットのドナルド・バードが去る2月4日未明に亡くなったそうです。享年80歳。先日
は、このブログでもフレディ・ハバードを偲ぶ記事を書いたり、歴史的なトランペッターのアル
バムのレビューをしていたのですが、またジャズ・トランペット界の巨人がいなくなってしまい
ましたね。
ドナルド・バードといえば、50年代以降のブルーノートに数々の名作を残していますが、
70年代は主にファンク・フュージョン路線で活躍。残念ながら私は、彼のファンク・アルバ
ムはあまりフォローしていないのですが、近年のヒップ・ホップ・アーティストからは高く評
価されていたようですね。(PVに出ているのをちょっと見たことがありますが。)
クリフォード・ブラウン亡き後、リー・モーガンやフレディ・ハバードらと並び、ジャズ・トラ
ンペット・シーンを大いに沸かせたドナルド・バードですが、彼が他のトランペッターと最も
違っていたのは、人一倍向学心が強く知的であったことで、60年代にはヨーロッパに渡っ
て作曲法を学んでいますし、帰国後は、コロンビア大で黒人問題や公民権問題について
学んだ後は博士号まで取得して、その後、大学教授として教育活動に従事するという大
変なインテリだったのです。またピアニストのハービー・ハンコックの資質をいち早く見抜
抜き、マイルス・デイヴィスに紹介したことも有名な話です。
晩年はトランペッターとしては活動していなかったようですが、終生、自己のルーツに誇
りを持ち続け、その生涯は、黒人音楽と黒人の社会的地位の向上のため、プレーヤーから
教育者に姿を変えて捧げられていたのでしょう。彼の輝かしい作品は、また後ほどレビュー
しようと思っています。ご冥福をお祈りいたします。
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