学校の授業が始まり、あっという間に2月も半分が過ぎてしまいました。
あまりブログ更新の時間も取れないため、
ポルトガルの旅行記は今回のものを最後にしたいと思います。
ベレン観光をした日(前回のブログ参照)の夜に
念願のファドレストランへ行くことが出来ました。
ファドとは、ポルトガルの民族歌謡で、
もともとは貧しい階級の船乗りや娼婦、奴隷などが
つらい生活のなかで、人生の悲哀を歌った
「ポルトガル版ブルース」です。
歌い手のファディスタ、クラシックギター弾きのヴィオラ、
琵琶のようなかたちの12弦ポルトガルギター弾きの
ギターラの3人によって演奏されます。
リスボンには、ファド演奏を聴きながら食事のできるレストランが
たくさんあります。
一流ファディスタが登場する高級店もあれば、
地元の人が飛び入りで歌いあう大衆酒場のようなところまで
いろいろです。
私たちが行ったのはバイロ・アルト地区にある老舗の
「オ・フォルカード」。
ここはファド演奏のほかにポルトガルのフォークダンスも
見ることができます。
観光シーズンは予約しないと入れないほど
どのファドレストランも混み合うようですが、
12月末のオフシーズン、私たちを含め
10組ほどのお客さんしかおらずガラガラ。
途中日本人観光客の団体10数名がゾロゾロ
入ってきましたが、それ以外団体客もいなくて
静かなものでした。
お店にもよりますが、ここはショーチャージは取らない代わりに、
ミニマムチャージ(最低いくら以上注文してねというもの)が
決まっていて、20ユーロほどだったと思います。
アンコウのリゾットと、タコのグリル。
ポルトガルのワインとともに。。。。
どちらもおいしかったです。
30分ほど食事を楽しみ、いよいよショーの始まり。
私たちは早めに店に入ったため特等席に
案内され、ステージの目の前のテーブルでした。
伸びのいい歌声で気持ちがいい。
ファドってマイナー調のものばかりだと思っていたけど
結構明るい楽しいものもあるのね。
時折踊ったりしながら、3曲を熱唱。
見た目(失礼)の貫録通り、パワフルで素晴らしい歌声。
言葉の意味は分からないけれど、感情をこめて
悲しい歌を歌われると、やはり胸に迫るものがあり・・・
涙が出そうなほど感動しました。
つづいてはフォークダンス。
男性が女性をぐるんぐるんターンさせる激しいダンスで、
女性は中にはいているカボチャパンツ丸出しで
回る回る!
力強く足を踏み鳴らし、汗が飛び散るほどの
スピード感と迫力。
素人には1曲踊りきることも不可能でしょう。
圧巻でした。
フォークダンスの伴奏はアコーディオンがひとりと
パーカッションのおじさんがひとり。
パーカッションといっても、水瓶?水差し?(なんていうのかな?)を
革張りのバチでボンボンたたく面白い楽器でした。
最後にマントのおじさまによるファド。
これがまた渋くて素敵。
ポルトガル語の響きの美しさを知り、
ポルトガルギターの音色にもうっとり。
1時間半ほどでショーも終わり。
繁盛期ならばまた、2部に新しいお客様が入って
もう1度ショーが行われるようですが、
この日はもうお客さんが新たに来る気配もなく・・・
アンコールのような形で、1人目のおねえさんがまた
3曲を歌い、
残念ながら2人目のおばさまは登場しなかったのですが
おじさまも3曲を歌い。
そしてフォークダンスももう1セット踊ってくれ。
ギターラとヴィオラふたりだけの曲もいくつか
披露してもらい、至れり尽くせり。
長々と3時間以上もショーを見せていただき、
大満足。
勢い余って終演後に自主CDを売りに来た
おじさまからCDを買ってしまいましたが・・・笑
(サイン付き)
おいしいワイン&サングリアをいただき、
上機嫌でアパートへと戻ったのでした。
翌日は最後にリスボンを観光して回り、
お土産を買ったり写真を撮ったり・・・
そして翌々日の30日には
アパートのオーナーさんに頼んで
早朝にタクシーを呼んでもらい空港へ。
朝5時というリクエストだったにもかかわらず
アパート前に時間通りに来てくれました。
ポルトガルの人は意外と(?)ちゃんと約束通り
時間通りに仕事をしてくれるので助かりました。
リスボンの人はとっても働き者です。
犬の諸手続きを終え、(帰りは一応ドッグパスポートの
チェックだけありました)
飛行機に乗って無事ドイツに帰還。
1週間のポルトガルの旅、
とても充実したいい旅でした。
また行きたい場所ベスト1かも・・・