私は小さい時から

両親にサーキットに連れて行かれていた

幼稚園のときに

みんなが遊園地に行ったりしてるのが

本当に羨ましかった

両親は無類のレース好きである

仕事がら、レースに携わっていたし

親戚にもレーサーがいる

富士スピードウェイや鈴鹿での

"ブボボボー、ブアーンブアーン、キュー、ルル"

って音を口マネして、親のいないところで(親は子供なんて眼中になかったし)

遊んでいたような覚えがある

あのパドックの緊張感と慌ただしさ

ガソリンの匂い

プシュープシュって、エアの音

小さい時の思い出


秒のさらに0コンマを争う世界

あのサーキットには魔物がいる

一瞬で命の綱をたち切る魔物がいる

ガーゴイルみたいな魔物が狙っている


首もカラダもありえない方向に折れ曲がる

あるいは炎に包まれる


あのレースを観戦する(応援も含めて)現代人は

コロッセオでの

死闘に慶喜する古代ローマ人そっくりだ


そんな闘いは必要ですか?

偉大なる

アイルトン・セナはどうなりましたか?


レーサーになりたいと、彼は言った

レーサーになりたいのなら

今の全てを捨てて挑まなければならない

他の仕事をして、練習量も時間もない

それではダメだ

360日、レースのために、時間を使わないと

安全は確保はできない


ビギナーズラックは確かにある

これからが本当のレーサーへの道のりが

始まる


彼は失敗は考えてないと言った

成功することだけに集中するとも言った

それでいい

でも、サーキットには

人を超えた魔物が確かに存在する

見てきた私にはわかる


だから、イーボー、やめて

どこかで、やめて


アナタの命が大切だから


Congratulations の嵐の中

アタシみたいに1人だけ

Opposition する人がいること

知って欲しい


この3日間

恐ろしくてたまらなかった

今は安堵で涙してる




懐かしいな

"PIRELLI "