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カラダ一つに、魂一つ

セミが鳴く夏の暑い日に私は田舎の祖父の家に遊びに行った。





当時の私は15歳で好奇心旺盛な高校一年生だった。






泊り込みで何日か遊んでいて、祖父が用事でいない日があった。






私は暇を持て余していたので、古くて大きな屋敷のような祖父の家を探検して回ることにした。






といっても、案の定変わったものもなく、ため息混じりに居間に戻ろうとしたとき、







奥の倉庫に目が留まった。






何か掘り出し物があるかも!と、ちょっと期待を膨らませながらのぞいてみると






一番奥に、大事そうに桐の箱が置いてあった。





箱の周りは漢字だらけの紙が何枚か置いてあり、箱を紫の頑丈な紐で縛ってある。






どうしても中身が見たくなりあけると





綺麗な日本人形が入っていた。




その目を見ていると吸い込まれそうな感じがした。






「おーい、ただいまー」





タイミングが悪く祖父が帰ってきた。勝手に箱の中を見たことに罪悪感を感じ、





蓋を閉めて私はすぐ居間に戻った。






その夜、夕食での団欒で倉庫のことももうあまり気に留めずに、早めに床についた。





・・・しばらくしてカタカタカタと小さな木が廊下にあたるような音がした。






それも何度も・・・





私は少し怖くなって祖父の部屋に行こうとしたけど、





そのためには廊下を通らなければならない・・・





でも何か起きてからでは遅いと思い、私は決心して廊下に出た。





最初は真っ暗で何も見えなかったけど、雲の隙間から月明かりが差し込んで前の方の”何か”に反射した。






目だ・・・




間違いない、低い位置で輝いているのは







人形の目だ






昼間見た日本人形が向こうに立っている





BLACK HOUSE




しばらく動けずにいたけど後ずさりして・・・






そのあとは覚えていない。






なぜか気づいたら自分の部屋に寝ていた。






夜のことを祖父に言おうと思っていたけれど、





なかなか切り出せずにまた次の夜が来てしまった。





悪い夢だったのかな・・・と思いながら目を閉じていると




いつの間にか眠っていた。




するとまた昨日のカタカタカタという音で目が覚めた・・・





今度の音は昨日より近い




いや・・・近すぎる




音が止んだ






そのまま何も起きずに小一時間が過ぎて・・・





異変に気づいた。




あれ?おかしい





となりに





・・・誰かいる・・・






恐る恐る横を見ると







布団に




一緒に入ってた







日本人形が・・・



ずっとこっちを見て







いやーーーーーーーーーー!!




そのあとはまた何も覚えていない・・・




ただ足腰はずっと震えていて、全く立つことができなかった・・・



次の日ようやく祖父に話すと、祖父は血相を変えて倉庫に向かいあわてて知り合いの霊媒師に連絡をとっていた。






あとになって話を聞くと、あの桐の箱の周りにあった漢字が書かれた紙は、悪霊を封じ込める札の役割をしていて、紫の紐でそれを更に強くしていたのだそうだ・・・処分しようとすればより強い念が残ってしまうらしい






この日本人形はずっと昔から祖父の家にあるもので、積み重なる年月の中で、人の負の感情が人形に集まって、一つの魂になってしまったのだという。




霊媒師の方の話では、二回も人形を見て私が今普通に生きているのは奇跡だとのこと・・・





この事件がトラウマになり、30歳になった今でも人形を見ると拒否反応を起こしてしまう。





精神病院にも通ったし、お払いもしてもらった。




でも・・・しょっちゅう嫌な出来事がある。これもあの人形の呪いなのかわからないけど






毎年一回は見るよ







あの人形の夢を・・・












カラダ一つに、魂一つ




一寸の虫にも五分の魂




また植物も動物も然り





・・・人形も然り















怖い話第二弾!!バーベキューの時話せばよかったかなパー