「すいませんちょっとトイレに行ってきます」と俺は中座した。


トイレで携帯電話で、こいつらを俺に紹介した銀行に電話した。


「○○さんちょっと怒っていいですか?」


「何かあったんですか?」


「いやー、ちょっと大魔神出動しますが許可願います」


「あなたがそこまで言うのであれば、よっぽどのことがあったのでしょう。こちらは構いませんから思いっきりやってください」


この銀行からの了承さえあれば心おきなく大魔神活動できる。


阿吽の呼吸だ。


レストランに戻るといきなり俺は社長に怒鳴った。


「おいこら!お前さっき何て言った?」


秘書が驚いた顔をして

「私の社長に今、『お前』って言いましたよね?」


「言ったかなそんなこと?」


「上場企業の社長に対してお前とはどういうことですか?」


「うるさい!お前じゃぁ物足らん!もう『オノレ』でええわ、『オノレ』で!」

社長を指差す俺。


「オノレなんかはもうベトナムに来る必要は無い!二度と来るな」


「君、私を誰と心得てるのかな?」


「誰ゆうても、たかだか○○紡績の社長やろが?○○紡績は上場して日本では有名かもしれないけどトヨタ、ソニーはいざ知らずベトナム人は誰も知らへんで!」


「君は名誉棄損で訴えるぞ!」

ワナワナと震える社長


「勝手に訴えや!どうやってベトナムに住んでる俺を訴えることができるんや!やってみろ」


「君は私の社長に対して何て言う事を言うんだ!」


秘書は震えながら抵抗する。


「お前は今関係ないんじや!そこで正座しとけ!アホ!」