「ひよこ屋」をご存知であろうか?
「ひよこ屋」とは子供ころに縁日の夜店でペンキで赤や青に塗られたひよこを売っている店だ。メスの鶏は卵を産むので大事にされるがオスの鶏の成れの果てである。余談ではあるがこのひよこ買って帰って1ヶ月もすると赤いペンキの下から普通の黄色の羽が生えてきて子供心に「だまされた感」満載でさびしい思いをしたことがある。
いやそんな話ではない、「ひよこ屋」の騒音の話しをしたい。お祭りの大群衆の中、並み居るテキヤさんの中で私は「ひよこ屋」が一番うるさかったと記憶している。かなり遠くからでもあの「ぴーぴー」の騒音は周波数の関係からかうるさく聞こえた記憶がある。
前回言ったようにロンアン省知事以下ベトナム人20名を日本に連れてきた。これがうるさいのなんの!「ひよこ屋」を4,5軒まとめて連れて歩いているようであった。総じてベトナム人は総じて大声で話す、至近距離でも遠慮なく大声で話す。まして今回初めての海外という人も相当数いたので見るものすべてが驚きの連発であったのである。
「いらしゃいませ」と挨拶する自動販売機を囲んで「ピーピーピー」
車がいなくても信号を待つ日本人たちに「ピーピーピー」
女子高生の短いスカートを見ては「ピーピーピー」
すしが回転してる店を見て「ピーピーピー」(回転寿司にいたっては全員食った皿をすべてベルトの上に戻すので店員に怒られました)
まあやかましいことこの上ない
特にやつらが一番感心したことは、日本の道路にゴミが落ちていないことだ。やたらと道路の写真ばかり撮っている。
いつもやつらに「日本の道はゴミ一つない!」と豪語している私にとってすべての日本人にこのときばかりはいつも思う、「ありがとう普段どおりに道をきれいにしていてくれて」と。
少しでもゴミがあるとなったら「ウソツキ」呼ばわりされるのでいつもどきどきして日本に連れて行くのであるが本当にいつも完璧な「日本人のチームワーク」に感謝しています。
やつらはしきりに「まるでシンガポールのようだ」と褒めるが、どっこいシンガポールは市内の美化に多くの予算をつけていて雇用の関係もあり掃除人が町中にいて常にゴミを掃除している。であるからそんな国と一緒にしないでほしい。
元から「ゴミを捨てない」日本人とはまったく違うことを説明。
あとやつらが驚くのがきちんと順番待ちをする日本人たち。
これも「公衆では日本人は必ず順番を守る」と豪語してきただけに、「みなさん、頼みますよー」といつも祈りつつ帰国するが、本当にみなさんの行儀よさに救われています。朝早くパチンコ屋の前で並ぶ若者たち以外は胸を張って「見習え!」と言えました。
とにかく平常運転の普通の日本を見せるだけで勉強になるわけだからあらためて「日本人はすごい」と言わざるを得ません。
日本にいると日本の偉大さは気づきませんが、外務省のポスターにあった「日本人に生まれてよかった」と正直思います。

あと全く関係ないけど何年も海外で暮らしているとたまに帰国したときに空港の入国審査で見る「おかえりなさい」という言葉にはいつも「じーん」ときます。



福山市 JFEにて

神戸市 東灘区下水処理場にて