この音源だけは発表されることはないのだろうなあ、と思っていたら、音楽の友人から情報をいただき、びっくり!
2010年8月15日にザルツブルク音楽祭で演奏された、ムーティ指揮による『イヴァン雷帝』です。
実はこの日、私は初めてのザルツブルク音楽祭で、唯一、この演目だけを聴くことができたのです。
ウィーンフィルはあまりプロコフィエフは得意としないそうですが、この演奏の終局では凄まじいを通り越していました。(連れて行ってくれた妹は鳥肌が立っていました。)ザルツブルクは超絶特別なんだ、と刻み込まれてしまって、その後やみつきになってしまったのですが、これを超える演奏にはまだ出会っていません。
オラトリオというものを聴いたのももちろん初めてのことでしたが、フランス俳優のドパルデューさんの語りが最初から最後まで緊張感に満ちていて、惹き込まれて、目が離せず、それがじわじわじわじわと終局に向けて高揚していくのです。その圧巻のラストから、私も含めて祝祭劇場の観客が怒濤の歓声を挙げた時のことは、今もありありと目に浮かびます。
こちらのCDを扱っているお店の店主さんが、魅力的な感想を書かれています。
以下のURLサイトからの一部引用させていただきます。
「ウィーン・フィル自主製作盤の新譜が出た!
指揮者は誰だ!?演目は何だ!?
ムーティのプロコフィエフ『イワン雷帝』。
・・・なんで?
というのが店主の率直な感想だった。
もちろんムーティだっていいのだが、もっと若手とか、あるいは中堅実力派という選択だってあったのではないか?
もしムーティでいくのなら、なにもプロコフィエフじゃなくても、シューベルトやブラームスやチャイコフスキーだってよかったのではないか?
とりあえずは交響曲がよかったんじゃないか。
しかもプロコフィエフの『イワン雷帝』って・・・オラトリオ・・・はっきりいって有名ではない。
しかもしかも6年も前の録音。
なんでまた・・・
・・・それは、演奏を聴けばわかる。
なぜ今回の自主製作盤にウィーン・フィルがこの録音を持ってきたのか。
それは・・・ただただ単純にこの『イワン雷帝』の演奏がすごかったからである。(以下省略)」
http://www.aria-cd.com/arianew/shopping.php?pg=label%2Fvpo2015