「やばい!!気をつけて!!」
その叫びも消えないうちに、ゴールネットが揺らされ、笛がなり、日本のロシアW杯は終わりを告げた…
ピッチに崩れ落ち、芝生に拳を叩きつける選手、横たわり呆然と上を見上げる選手、人目もはばからず泣きじゃくる選手…
呆然と見つめるTVの中の姿に、あの日を思い出した…
忘れもしないドーハの悲劇…
キングカズを擁し、闘将ラモスを擁しタレントが揃い、今回こそW杯出場確実と言われながら、ラストに夢を打ち砕かれたあの日…
まんまあの日の光景を見ているようだった。
ただ違うのは、あの時はW杯出場をかけての闘い。
今回はW杯本戦の、しかも決勝トーナメントでの闘いである。
ドーハの悲劇のあと、正直、サッカー熱は少し冷めた…
これほどのチームでもW杯に出れないなら、日本はずっと出れないんじゃないかと。
しかし、あの悲劇を乗り越えて、日本はW杯の常連とまで成長してきた。
ならばこそ、この悔しさの向こう側にいつか、ベスト8、4、そして決勝に進出し、W杯を手にするという夢も不可能ではないと強く感じることができる。
もちろん、後半ベルギーが2枚替えをしてきた時、せめてサイドバックに入った選手をケアするために、最後の1枠を使って体力のあるディフェンダーを投入していたら?という「たられば」の今回勝てたかも?という思いもある。
しかしながら、出場国のほぼ全てが格上で、初戦のコロンビア戦のハンドから始まった、ある意味ラッキーで進んできた今大会を思う時、最後は思いっきりぶつかって、実力差を思い知ることもやがての時のために必要なことだったのではと思うのである。
ドーハの悲劇の絶望とそこから這い上がる強さを生み、かつての日本を成長させたように、若い世代にこの1戦の悔しさが引き継がれ、近い将来、日本がW杯を手にする。
そんな可能性と夢を私たちにもう一度見させてくれた、W杯日本代表、監督、コーチ、選手そして全ての関係者の皆さん、我々国民を代表し、現地で声の限り応援してくれたサポーターの皆さん、日本全国で夜を徹して声援を送った同志たち。
本当にお疲れ様でした。そして、これからもよろしくです。
夢は続く…
W杯を日本に!!