言葉は、武器にも、人を救う盾ともなる。
そんな簡単で難しいことは、今まで生きてきて、わかっていた。
時に、何気なく、傷つき、傷つけ、目を向けずにいた。
ふと、周りを見渡したとき、一番の傷ついた人がだれか、やっと気づいた。
誰かを救うために自分を殺して発した言葉、
誰かを癒すために自分の言いたいことを言わずに嘘をついた言葉、
その言葉は、必ず帰ってくる。
言葉を言えなかった自分への後悔、
人の笑顔からまた次もその笑顔のために嘘をつく、
八つ当たりも、皮肉も受け止める。
後輩に言われた、なら、あなたは誰に救ってもらうの?と。
その言葉で始めて、自分が愚かで、自分に嘘をついていたことに気づいた。
人は言う。素になっていいよと。素になるのが簡単なら素になっている。
人は、自分がかわいい。だからこそ、否定や悪口、興味ない話には、聞く耳をもたない。
だからこそ、自分を殺し、聞き手、人を救う言葉を今日も発する。
その喜びと、自分への嘘を胸に。