maison book girl 定期公演 「夜明けの月と煙 vol.20」

日時:2018/4/24(火)op/st:18:30/19:00
会場:青山 月見ル君想フ
出演:Maison book girl、nuance(ヌュアンス)、FALSETTOS


 嫁が突然「マネーフォワードで家計簿やりたい」と言い始めた。

 仕方ないな~と思いつつも、Fintech関連で興味があった会社ではあったので、さっそくID登録して銀行口座やらクレジットカードやらと連携させてみたのだが、やはり人気になるだけあって操作は簡単だし、何も考えずに食費やら学費やら光熱費やらを自動分類してくれるので便利だわ~と思っていた。

 

 だが、ここで大きな落とし穴が。

 

 嫁「なんか『映画・音楽・ゲーム』の支出多くない?」
 俺「えっ?そ、そんなことないんじゃない...か、かな...(動揺)」
 嫁「オフイシヤルメンバ-ズサイトって何?」
 俺「そ、それはNegiccoさんの...かな...」
 嫁「なんで03/31に引き落とされていて、また04/01にも引き落とされているの?」
 俺「えっえっ、そうなの?なんでだろ?」
 嫁「この月の収支、マイナスになってない?」

 ・・・以下、省略・・・
 

 結論。
 家族持ちのドルヲタさんは、マネーフォワードを決して使ってはいけません。(断言)
 家計の支出に占める割合、エンゲル係数ならぬドルヲタ係数が白日の下に晒されます。恐ろしいアプリです。

 

 6月にいろいろなワンマンライブが重なっていて、そのチケット購入がたまたま3月に重なっていただけだし、フィロのスのクラウドファンディングが偶然あったし、珠理ちゃんとチェキ撮る機会が偶然多かっただけだし、本当に偶然と偶然が重なって、3月はちょっとだけ支出が多かっただけなんだ。
 ・・・と言えるわけもなく、嫁のほとぼりが冷めるまで、しばらく大人しく在宅ヲタを決め込もう、
と固く心に誓ったのが4月の始めだった。

 とはいえ、既に購入してしまったチケットは使わなければ損!

 ということで、前置きがかなり長くなったが、やってきました青山「月見ル君想フ」。

 

 

 思えば、ブクガさんの定期公演にヌュアンスさんが出演すると決まった時には、ネット上もざわざわしていた。

 
 ヌュアンスは結成して約1年の横浜のローカルアイドルだし、知名度もない。
 東京のライブハウスで他のアイドルさんと対バンを始めたのもごく最近だし、これまでブクガさんとの接点もない(と思う)。
 誰がどうやってこの対バンの組み合わせを考えたのか。
 とても謎だ。
 もしも、サクライケンタ氏がその独自の感性で、ヌュアンスを見つけてきて気に入って対バン相手に組み込んだとしたら「ほんと凄いわ」と思う。

 いや~実際のところ、どうなんだろう。
 いずれにしても、対バンが決まった瞬間にもう行くことは決めていたし、私にしては珍しくチケット販売開始して30分で購入を完了していた。

 



18:30 開場
 小雨も降っていたためか客足は鈍い。
 月見ル君想フの入り口階段を降りて、受付を済ませ、ステージのある地階へとさらに階段を下る。
 お目当てのヌュアンスさんはトップバッターと聞いていたので、前から2列目の端に陣取る。
 ステージ上には、4脚の白い椅子が既に置かれている。

 

 


19:04 ヌュアンス
 いつもの赤衣装をまとったメンバーが、ひとりひとり、ゆっくりとステージに現れる。
 期待が高まる。
 
 前半は、「白昼ブランコ」→「Love chocolate?」→「たそがれ」と3曲ノンストップで繋げる構成。「Love chocolate?」では椅子を効果的に使ったダンスを、「たそがれ」では椅子に
座ったまましっとりと歌いあげる。
 メンバー4人がもっと緊張しているかと思ったが、フロアから見る感じではリラックスした表情。特に、わかさん、みおさんはいつも通り、ニコニコした笑顔を見せている。
 前回ライブを体調不良で欠席してしまった珠理さんのパフォーマンスが気になったが、
不安な部分もなく、4人とも声が良く出ている。ダンスの仕草のひとつひとつも丁寧でキレイにそろっている。

 3曲終わったところで、横一列に並んで、深々とお辞儀。

 

 1回目のMC。 
 わかさん→misakiさん→珠理さん→みおさんの順番で、自己紹介。

 

 わか「...今日は来ていただいてありがとうございます。...記念すべき20回目の定期ライブに呼んで頂き、本当にありがとうございます。」
 みお「...記念すべきライブで、手ぶらでは来れない、ということで、今日は新曲を持ってきました~!」

 

 ここでmisakiさんが、「新曲、まだ4人で合わせて踊ったことないんです」と衝撃の告白。

 ま、マジですか。
 確かにヌュアンスのメンバーは全員学生なので「いつ練習してるんだろう」と不思議に思っていたが、珠理さんもこのライブ直前に休んでいたし、まあ、なかなか全員集まって練習する時間はあまりないんだろうなと。
 misakiさんが続けて、「6時まで学校があって...滑り込みセーフです」と告白。
 学生とアイドルの二束わらじは大変だ。

 

 ここで、新曲名が「sanzan」と発表される。
 わか「皆さん、手拍子お願いします」

 

 新曲「sanzan」はなんて言ったらいいんだろう。
 misakiさんがツイッターで「えげつないかっこいい新曲」と言っていたが、正直そこまで「えげつない」というほどではなかったものの(笑)、かっこいい曲であることは間違いなかった。
 音楽的な知識がないので、うまく説明できないし、2日経ってあまり記憶に残っていないので言葉で表現はできないのだけど、いい意味で今回もアイドル離れした楽曲だった。

 

 4人で初合わせだったにも関わらず、そんなことを微塵も感じさせない、息ぴったりのダンスパフォーマンス。本番に強い!
 新曲「sanzan」だが、歌詞を聴いていても、それが「散々」を意味するものなのかどうか、それとも別の意味があるのか。そこが、いまひとつ理解できなかった。
 もう一度あらためて聴きなおしたい。

 そして「sanzan」に続いて、「青春の疑問符」。

 

 ここで2回目のMC。
 わかさんが「新曲、どうだった?」と問いかけるも、反応が鈍い。「今日、初めてヌュアンス、観たという人?」という問いかけに、フロアの半数くらいが手を挙げる。
 「あぁ~。初めて見る人からみたら、全部、新曲だね」と不本意ながらも納得の表情。

 

 「後半戦の前に、告知をさせてください!」
 珠理さんが、6/27渋谷O-WESTワンマンの告知。
 珠理「友達を2人以上連れてきてください...約束だよ」と小指を出して指切りげんまんポーズ。
 わか「後半戦、盛り上がっていきましょう」
 
 後半は「サーカスの来ない街」→「セツナシンドローム」→「i=envY」の3曲をノンストップで繋げる構成。
 スピーカー真ん前で聴く「サーカスの来ない街」はエモい。
 低音がずしずしと体に響く。
 そして「セツナシンドローム」からの「i=envY」の曲繋ぎは安定のカッコよさ。
 惜しむらくは、「後半戦、盛り上げていきましょう」と言ったにも関わらず、「サーカスの来ない街」で始めてしまったので、いまひとつ盛り上がりにかけてしまったところ(T_T)。個人的には、後半戦の最初に「セツナシンドローム」を持ってきたほうが良かったかなと。
 
 続いて「駅とブランコ~恋のステイション~」。
 いつものように、misakiさんが観客に振りコピをお願いする。
 ヌュアンスの中では珍しく、お客さんと一体感が出せるいかにもアイドルな曲。
 「ステイション、ステイション」という繰り返しのサビが耳に残る。
 そして、曲の出だしと終わりで踊るモンキーダンス(?)がいちいちカワイイ。
 片足をぴょこっとあげるのも好き。
 ちなみに、この曲の2番の歌いだしが「ハートのエースを探しながら、真っ赤なリンゴを頬張る」なのだが、やっぱり「キャンディーズ」アンセムなのだろうか。
 70年代の懐かしさ溢れる楽曲と踊りに癒される。

 

 3回目のMC。
 misakiさんが「maison book girlさん。今日は素敵なライブに呼んでいただき、ありがとうございました...またすぐに呼んでください」と熱烈なラブコール。
 
 最後の曲は「ミライサーカス」

 

 misakiさんがソロ部分のセリフを歌うために、ステージ端ぎりぎりまで前に出る。
 観客とまっすぐに対峙するmisakiさんは、凛とした表情で、それはもう神々しさを感じるほど。
 そして、ライブではソロパートを歌うメンバーにどうしても目がいってしまうが、ソロパート以外の3人が椅子に座って踊るパフォーマンスもなかなかに楽しい。ダンスと言うよりは、演劇的な印象を与えるその所作は、やはり劇団員の方が振り付けしているからなのだろう。

 

 「以上、ヌュアンスでした」と挨拶して、ライブ終了。

 歌もダンスもほぼ完ぺきで、今現在、ヌュアンスさんが持てる力はすべて出しきったと言ってよいだろう。
 45分で10曲を歌うライブはなかなかないだろうし、体力的もかなりハードだったはずだが、
息切れすることなく、最後までやり切れたのは本当に良かった。
 ツイッターをエゴサしてみても、何名かの方が既にヌュアンス曲に刺されたようで、ファンを確実に増やせたようだし、6月のワンマンに向けて、良い布石になったのではないか。

 


 続けてFALSETTOSさん。
 ステージにバンド機材がセットされていく。
 わたしはフロア後方に下がって、壁に寄りかかって見ることに。
 体力がないので長時間のスタンディングはつらい (T_T)。
 
20:05 FALSETTOS
 正直なところ、わたしにはこの音楽は難しくて理解できず。

 申し訳ない。
 ただ、ガールズバンドというと、わちゃわちゃしたイメージがあったのだが、FALSETTOSさんに関しては、真摯に音楽に向き合って取り組んでいる、というのがフロアにも伝わってくる感じだった。

20:47 ライブ終了


21:00 maison book girl

 この頃には、フロアもだいぶ人で埋まってきた。
 ブクガさんを見るのは、ほぼ半年ぶり。
 ライブに行きたい気持ちはあるのだが、なかなかタイミングが合わない。年末のワンマンライブも行きたかったが予定が合わず。4thワンマンは、つい最近、Youtubeでようやく見ることができた。
 
 久々に見るブクガさんは、メモなど取らずに、その独特の世界観に浸ろうと心に決める。
 セトリは、きっと、どなたかがあげてくれるだろう、と人任せに。
 ・・・が今日時点ではセトリは上がっておらず、もうどの曲をやったのか記憶が曖昧に。
 
 1曲目は多分「lostAGE」だったはず(?)。
 ホームグラウンドともいえる「月見ル君想フ」で、ブクガさんを見るのは初めて。
 力強い歌声。自信に満ちた切れのあるダンス。ステージから溢れるオーラ。
 やっぱり、ブクガすごいわ~。
 アドレナリンが体からあふれ出る。テンションが一気にあがる。自然と体が動く。
 
 その次が「rooms」だったかな~。なんか1曲抜けている気もする。
 照明さんとの息もぴったり。一切の照明を落として、真っ暗な空間を楽しめるのもこの曲のだいご味。
 カッコいいわ~。

 

 そのあと「screen」「townscape」「blue light」「最後のような彼女の曲」などをやったと思うが、
順番覚えていないし、記憶も曖昧。

 「townscape」は、土着の儀式のような振り付けからはいる一種異様な雰囲気をまとった楽曲。特に、4人が円陣を組んで隣のメンバーのマイクを持って悲痛に歌い上げるところは感情が高まる。ここ好きなんです。決してノれる曲というわけではないのだが、ジワジワと胸が締め付けられるような感覚に襲われる一押しの一曲。

 

 そして「karma」。
 ブクガの好きな曲ランキングをつけたとしたら、1位2位を争う大好きな曲。
 歌いだしの和田さんの声が好き。
 間奏部分で、メンバー4人が順番に手を横に押し出す振り付けが好き。

 メンバーが縦一列に並んで、手を上下左右にふる振り付けが好き。

 そして、カッコいいわ~(何回目かよ)。
 この日は、激しく明滅する照明とダンスする手足の動作の周期が複雑に絡み合い、フロアから見たステージが、まるで8ミリ映画のようなコマ抜けした映像を見ているかのようだった。
 カッコよすぎる。

ここで初めてのMC。

 

 矢川さんが「ヌュアンスさん、ファルセットさん、今日は来ていただきありがとうございます。」と挨拶。「来月5月はツアーがあるので定期公演はお休みです。次の予定もまだ決まっていません。」
 さらに続けて、「ツアー初日の東京キネマ倶楽部のチケットがあとちょっとだけ残っている」と告知。

 矢川さんが、「あとちょっと...2cmくらい」と、指で、ちょっと加減を表現。


 コショージ「東京でのライブは、キネマ倶楽部と青年館の2か所あるんだけど、どちらかだけ見て満足してんじゃねぇの。いい気になってんじゃねぇぞと。」
 和田「調子のってんじゃねぇぞと」

 「この会場にいる方はもうチケット当然買われていると思いますが...」と前置きしつつも、ファンを脅してでもチケット買わせる気満々なメンバー発言w

 まあ、それだけメンバーが意気込んでいるということで。

 

 ここでコショージさんから「6月23日のワンマンは重大発表があるかも...」と意味深な発言が。
 矢川さんが「なに、そのどや顔」と突っ込みつつ、「いい初日を迎えたい」と締める。
 
 続けて、コショージさんが「5月は日本にいない週があるんだけど...イギリスに(海外公演に)行きます...ちなみにイギリスに行く人は?」とフロアに問いかける。
 誰も手を挙げず。
 コショージ「正直者だね」
 メンバー「正直もの」「正直もの」

 

 矢川「きゃりーぱみゅぱみゅさんと同じ並びらしい...あと、クラッシュっていうバンド...
知ってる?...その人たちと同じステージらしいです」
 コショージ「(日本から)離れていても、(気持ちは)一緒だよ」

 

 ステージ奥の壁に、宇宙からみた地球の映像が投影される。
 コショージ「日本はどこ?この辺?」と日本とイギリスを探して指さす。「(みんなは)来れないけど、私たちを忘れないでね」

 

 最後の曲は「cloudy irony」
 なんと4人メンバーが横一列になってサビで前方キックする振り付けを持つ、ヌュアンス「サーカスの来ない街」とブクガ「cloudy irony」の共演がなんとこのステージで早々に実現。

 これはエモい。(マニアックすぎる視点!)
 ただキックの高さ、スピード、力強さ。

 どれをとっても、やはりブクガさんが1枚上手だった。

 場数の多さ、経験の差は大きい。
 
21:43 ライブ終了。

 しかしブクガさんのライブは素晴らしかった。久々に高揚感というものを味わえた。

 感動。
 疲れているはずなのに、帰宅しても目が冴えてなかなか寝付けなかった。
 本当にいいものを見せて頂いた。ありがたい。
 
 6月の5thワンマンにもぜひ行きたいところだが、6月は既に3本のライブチケットを取ってしまったので、ドルヲタ係数的(!)にちょっと厳しい。残念だが自重。

 ヌュアンスさんとブクガさん。
 定期公演での2回目の共演はなかなか難しいかもしれないが、別の機会でまた出会えるとよいなと。満足度100%のライブでした。


ヌュアンス セットリスト
M1 白昼ブランコ
M2 Love chocolate?
M3 たそがれ

M4 sanzan (新曲)
M5 青春の疑問符

M6 サーカスの来ない街
M7 セツナシンドローム
M8 i=envY
M9 駅とブランコ~恋のステイション~

M10 ミライサーカス