久しぶりの投稿となります。

早いもので前回の掲載から半年!月日が経つのが早すぎる!

 

狂犬病予防やフィラリア予防など、あわただしい日々がようやく落ち着いてきたので、しばらくぶりに投稿します。

 

今回の症例は、フレンチブルドッグ!

<症例の詳細>

11.5kg 7才 雌(未避妊)

食欲低下、嘔吐    T38.7

 

血液検査

LIPの軽度の上昇、CRP 2.8 でその他の項目は正常範囲でした。

 

   

 

未避妊ということで、まずは子宮疾患を疑います。

案の定、子宮に液体が貯留していました。子宮蓄膿症の疑いです。

 

ここまでは一般的によく見られる疾患ですが、今回の症例では、腹腔内にかなり大きな腫瘤が認められました。

 

異常像(腫瘍)

 

 

正常像

 

 

 

さて、この大きな腫瘍は何か?

位置的に、左側の腎臓腫瘍や脾臓腫瘍を疑います。


CT検査を行いました。(小型CTでも少しは役に立ってくれました照れ

  

 

  

向かって左側(黄)が正常な右腎、右側(赤)が異常な左腎です。

明らかに大きさや形が異なります。

 

両側とも造影剤(尿)が排泄されているので、左腎(赤)にも機能している組織(黄緑)がまだ残っています。

 

 

手術の様子

    

ボコボコと歪な形をしているのが腫瘍化した腎臓です。

 

   

 

 

左の腎臓を摘出後、卵巣・子宮全摘手術も併せて行いました。

 

 

翌日の様子です。

 

 

術後4日目の血液検査において、腎機能が正常範囲内であったため退院としました。

病理検査結果は、腎細胞癌でした。

今のところ、明らかな肺転移などは認められませんでした。

 

 

 

今回の症例は、腎細胞癌の他に子宮疾患を併せ持っていたことから、複雑な症状を示していた可能性があります。

いずれにしても術後の経過は良好で、元気・食欲もでてきたとのことで、リスクのある手術でしたが、結果的には延命につながったと考えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私事ではありますが、こんなものが届きました。

 

 

興味本位で応募(写真を送付)したらしいのですが、一次審査の通過もびっくりで、二次審査は面接でしたが、

まさかの合格!

 

 

 

情緒安定やコミュニケーション能力など成長過程での刺激になればと思い、また私自身の後学のため(そんな歳でもありませんが)、百聞は一見に如かず  うむ~ショボーン まあなんでもいいですが!爆  笑 

とりあえず入所させることにしました。

 

個人的な希望としては、ペットわんわんと戯れたり、ペットオッドアイ猫に関連した映像や画像が撮れれば幸いです。

 

奇跡的にも!奇跡的にも!万が一!万が一!映像や画像が掲載・採用又は出演するようなことになりましたら、報告させていただきます。

 

公私ともに、色々と忙しくなりそうです。

 

 

飼主さんがみて明らかに異常と分かる疾患の一つに整形外科疾患があります。

特に骨折の場合は、挙上した足がブラブラするなど、飼い主さんにとっては悲鳴を上げるほどの心境になることもあり、慌てて来院されることもしばしばです。

整形外科疾患に限っていえば、命に係わることはほとんどなく(交通事故などによる内臓損傷を伴う場合は別として)、骨折などの場合は骨折部位周辺の腫れを治めるために、発症後数日経過してから手術を行うことも少なくありません。

 

 

今回は新年早々に実施した、整形外科手術2症例を紹介します。

 

症例①

<トイプードル>

6カ月齢、オス、1.5㎏ 落下による骨折

 

橈尺骨折ですが、遠位端ぎりぎりの成長板(骨端軟骨)骨折です。厄介ですショボーン

ここで悩ませるのが、骨幅4.5mmあるかないか!

Φ1.2か?Φ1.5か? プレートの選択に迷いますショボーン

 

 

Φ1.2 Locking plateを選択しました。

外固定をしっかりしないといけません。

 

 

   

 

 

 

約2か月間は外固定を装着しますが、治癒(骨癒合)状況をみながら外固定のプレートを少しづつ切り込み、患肢に負重をかけさせながら治療を進めていきます。

 

 

 

 

 

症例②

<ピットブルテリア×ブルドッグのMIX>

1才、オス、15kg、両側膝蓋骨内方脱臼(グレード2)

突然、左後肢の跛行が始まったとのこと。

触診で膝を曲げ伸ばしすると、ガリガリパキパキと飼い主さんでも分かるほどの脱臼音(摩擦音)が聞こえました。

 

   

膝のお皿が外れることにより、軟骨がすり減っています。

 

 

 

 

滑車溝造成、筋肉分離、縫縮、脛骨粗面転移を行いました。脛骨粗面は1cmほど転移させたためピンを4本入れました。

 

 

 

さすがブルテリアとブルドッグのMIXです。キン肉マンです!

術後3日目には、患肢をほとんどかばうことなく重戦車のごとく引っ張ります。

 

前述したように、整形外科疾患において緊急を要する場合はほとんどありませんが、跛行など飼い主さんにとっては痛々しく見えるため、早めに対処してあげたいと思うのは当然のことです。

 

 

予防が一番!

先天的な疾患は別として、目を離したすきの事故や不注意による事故は、未然に防ぐことができます。

どんな時に事故が発生しやすいかなど、知識を持っていただき、十分な予防対策をお願いします。

 

 

<参考>

アイペット損保|〈経験者のホンネから予防の大切さを学ぶ〉うちの子骨折ルポ

 

 

犬も猫も同様ですが、品種によっては「かかりやすい病気」があります。

それらの多くは、遺伝性の疾患であることが分かっています。

 

 

 

 

今回の症例は、ペルシャ猫!

ペルシャも多くの遺伝性疾患が確認されています。

 

多発性肝嚢胞と多発性嚢胞腎

 

 

<症例>

ペルシャ猫

12歳、雌(未避妊)、2.9kg

主訴:頻尿、削痩、腹部膨満

 

血液検査においては、肝酵素が若干高値を示す程度でした。

 

レントゲン検査

   

かなり大きいものがお腹の中に確認できます。この時点では腫瘤性を疑いますが、エコー検査において液体の貯留(嚢胞)と分かりました。

 

 

CT検査

  

大きな嚢胞が確認できます。位置によってはお腹いっぱいに認められます。腎臓にも嚢胞が確認できます。

 

  

肝臓・腎臓に嚢胞が確認できます。

 

 

 

手術の様子(肝臓を取り出したところです)

1~10cm大の嚢胞が多数確認できますが、その他に肝臓全域にわたり蜂の巣状に5mm以下の嚢胞が無数存在しました。

 

 

 

外側左葉から発生している最大嚢胞の断端(肝臓実質を含む)を切除し、病理検査を行うこととしました。

 

 

 

 

術後の様子です。

  

術後、3日目に退院していきました。

今後は、肝臓・腎臓機能の維持を目標に、経過を観察させていただきたいと思います。

 

 

 

<最後に>

純血種は品種特有の遺伝性疾患を持っていることがあります。

飼育を始める前に、その品種の遺伝性疾患やリスクの高い疾患について調べておくことも必要ではないでしょうか。


 

新年あけましておめでとうございます。

本年も(働いて、働いて、働いてまいりますので)よろしくお願いいたします。

 

クリスマスツリー馬馬馬馬馬馬クリスマスツリー

 

   

 

 

 

やはり、今年も入院やペットホテルの動物たちと年を越すことになりました。

 

スタッフが休みのため、動物たちの世話や治療を行っていると、時間がたつのが早い!

 

年を越した動物たちの紹介です。

掲載していないワンちゃんなど、計6匹の犬猫が院内で年を越しました。

 

<症例>

年越しの動物たちのなかで、無事に完治して退院した猫ちゃんを紹介します。

MIX猫、雌不妊済、5歳ぐらい、2.1kg

主訴:虚弱、慢性的な軟便、直腸脱、瓜実条虫寄生

当初は、注射筒を肛門から挿入して、症状の改善を図ろうとしましたが再脱出を繰り返しました。

 

<参考:子犬の注射筒挿入例>

  

加工した注射筒を挿入して固定しています。穴から便が出ています。

 

 

 

この猫の場合、注射筒では安定化が図れなかったため、直腸の部分切除(約2cmほど)を行いました。

脱出している直腸

 

部分切開を行いながら、細かく縫合していきます。

 

縫合が半分ぐらい終わりました。

 

全周の縫合が終了

 

しばらくは、順調かと思いきや、やはり再発!

 

そこで最終的な方法として、開腹による結腸固定術を行いました。

ブログ掲載上、制限がかかるため、非常に分かりにくくて申し訳ありません。

結腸側の漿膜面の切開・剥離

腹膜側の切開・剥離

それぞれ剥離した部分を結腸が捻じれないように縫合します。

 

ようするに、大腸をお腹の内側に縫い付けて固定し、大腸が肛門側にズレないようにするための手術です。

 

まず、下側を縫合

 

上側を縫合して終了

 

術後3週間になりますが、再発もなく経過は順調で、便も通常状態に戻りました。ニコニコ

 

 

 

最後になりますが、今後も、飼い主さんがペットの健康管理をしていく上で、少しでもお役に立てるような症例を掲載してまいりますので、本年もよろしくお願いいたします。