新年あけましておめでとうございます。

本年も(働いて、働いて、働いてまいりますので)よろしくお願いいたします。

 

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やはり、今年も入院やペットホテルの動物たちと年を越すことになりました。

 

スタッフが休みのため、動物たちの世話や治療を行っていると、時間がたつのが早い!

 

年を越した動物たちの紹介です。

掲載していないワンちゃんなど、計6匹の犬猫が院内で年を越しました。

 

<症例>

年越しの動物たちのなかで、無事に完治して退院した猫ちゃんを紹介します。

MIX猫、雌不妊済、5歳ぐらい、2.1kg

主訴:虚弱、慢性的な軟便、直腸脱、瓜実条虫寄生

当初は、注射筒を肛門から挿入して、症状の改善を図ろうとしましたが再脱出を繰り返しました。

 

<参考:子犬の注射筒挿入例>

  

加工した注射筒を挿入して固定しています。穴から便が出ています。

 

 

 

この猫の場合、注射筒では安定化が図れなかったため、直腸の部分切除(約2cmほど)を行いました。

脱出している直腸

 

部分切開を行いながら、細かく縫合していきます。

 

縫合が半分ぐらい終わりました。

 

全周の縫合が終了

 

しばらくは、順調かと思いきや、やはり再発!

 

そこで最終的な方法として、開腹による結腸固定術を行いました。

ブログ掲載上、制限がかかるため、非常に分かりにくくて申し訳ありません。

結腸側の漿膜面の切開・剥離

腹膜側の切開・剥離

それぞれ剥離した部分を結腸が捻じれないように縫合します。

 

ようするに、大腸をお腹の内側に縫い付けて固定し、大腸が肛門側にズレないようにするための手術です。

 

まず、下側を縫合

 

上側を縫合して終了

 

術後3週間になりますが、再発もなく経過は順調で、便も通常状態に戻りました。ニコニコ

 

 

 

最後になりますが、今後も、飼い主さんがペットの健康管理をしていく上で、少しでもお役に立てるような症例を掲載してまいりますので、本年もよろしくお願いいたします。

 

 

三豊ドリームカーフェスタとは?

 

世界のスーパーカーが三豊市に集まり、香川県の西部地域を駆け巡るラリーイベントです!

 

地域活性化を目的として毎年開催されており、なんと今年で12回目ということです!

 

【公式】2025三豊ドリームカーフェスタ

 

  

めったにお目にかかれないような高級車ばかりです。びっくり

一部だけ掲載します。

  

 

  

 

 

 

  

 

     

 

 

 

これほど多くの高級スポーツカーを一度に見る機会はほとんどないと思います。

全国的にも有名な父母ヶ浜銭形砂絵(寛永通宝)をバックに走行しますので、観光がてら皆様も是非、非日常を体験をしてください。

 

 

 

 

 

初診やワクチン接種時などに、膝蓋骨脱臼(パテラ)を認めることがあります。

 

多少の跛行がある場合もありますが、ほとんどの症例で普通に歩いたり走ったりしていて、特に体重が軽い子は全く気にすることなく飛び跳ねることもしばしばです。

たとえ、グレード4であっても軽やかに走っている高齢ワンちゃんもいます。

 

当然、グレード4ともなると後肢(大腿骨や下腿骨)の変形は認められますが、飼い主にとっては特に症状がないのに手術?                         

と疑問に思われる方も少なくありません。

 

全ての症例において重症度や併発疾患等が異なるため、グレード1であろうがグレード4であろうが、症状がなく普通に歩いたり走ったりしているようであれば経過観察で良いかと思います。

 

 

これまでの経験から、グレード1又はそこまでいかないまでも少し緩い程度の子が、フローリングで滑ったり、毛躓いたり、着地失敗などにより、発症(グレード2~グレード3:痛がったり、跛行を始めたなど)したケースが手術適応になる場合が多いように思います。

 

 

症状がない場合の手術については意見の分かれるところです。手術の必要性について、ネット上で検索していただければ色々と情報がありますので参考にしてください。

 

まずは、飼い主さんへの十分な説明(今後起こるであろう症状や併発症など)を行った上で、飼い主さんの意向に沿って治療方針を立てていきます。

 

 

また、ブリーダーさんなどから、新しい飼い主へ販売後に手術を実施したことにより、「さらに悪くなった」とか「足を着かなくなった」など、術後の悪化について聞き及ぶことがあります。

 

当初より悪くなったとか、手術しなかった方が良かったとか言われることは本意ではないため、手術に対しての経験(今年のパテラ手術件数としては十数件程度なので、けして多いとは言えませんが…ショボーン)と技術を磨くことは当然ですが、特にこの手術に関しては十分なインフォームドコンセントの必要性を感じています。

 

 

<症例>

  初診) チワワ、3歳、雌、2.7kg

       右後肢の跛行、2年ほど前に両側パテラの手術を実施したとのこと。

       触診により、両側の膝蓋骨が外れていました。もとに戻そうとしても戻りません。

                        グレード4です。当初はグレード1~3だったと思われます。

 

もともとは滑車溝(緑↓)に乗っていた膝蓋骨が両側とも外れています。右膝蓋骨(青丸)左膝蓋骨(赤丸)

症状が出ているのは右側です。

 

 

 

 

 

 

 

グレード4の場合は、膝蓋骨が滑車の上に乗ることがないので、滑車上にニカワ様物質が覆っています。
まず、それを丁寧に剥がし、滑車溝を出すことから始めます。
 
 
滑車溝が出てきました。少し削った跡があります。
 
この状態では、膝蓋骨を乗せてもそこに留まることはありません。すぐに外れます。
 
 
滑車溝を深く彫り込んでいきます。
 
膝蓋骨が外れない程度に溝を作製します。
また、慢性的な経過を辿っていたため筋肉がかなり萎縮・拘縮しています。
膝蓋骨靭帯が正常な方向へ牽引できるよう、筋肉を剥離・分離します。
 
術後は、ナックリングなどの症状が出たため、ナックリング防止サポーターと下記のサプリメント(スムーズラン)を使用しました。術後2カ月ぐらいで正常歩行が可能となり、3ヶ月過ぎるころには普通に走り回るようになりました。
 
 
 
 
スムーズランについては、あまり情報がないようですが、膝蓋骨脱臼整復手術後の関節・軟骨・筋肉の健康維持を目的としたサプリメントとしては最適かなと思っています。
 
 
 

 

 

 

 

 

犬の精巣は、通常生後6ヶ月齢くらいまでに腹腔内から陰嚢に下降します。これが正常に下降せず、腹腔内や鼠径部に留まってしまう状態を潜在精巣陰睾といい、遺伝性疾患になります。

 

そのまま放置すると腫瘍化のリスクが高まるため、1才前後までに下降しない場合は精巣摘出(去勢)手術を行うことで、予防が可能です。

 

以前は、繁殖を防止するために去勢手術を実施することが多いように思いましたが、近年は発情のストレスや将来発生し得るであろう病気(子宮蓄膿症、乳腺腫瘍、前立腺肥大など)を予防する目的で、実施する飼い主さんが増えてきたように思います。

 

今回は、潜在精巣を認めた2症例の紹介です。

①早期に手術を実施しなかったにより、悪性腫瘍化しました。

②早期に手術を実施しましたが、両側性の潜在精巣でした。

 

 

 

<症例1>

チワワ 7才 6㎏

片側性潜在精巣

   

右側の精巣が鼠径部に留まり、腫大化しています。左側は正常な位置にあります。

 

 

  

右側の精巣:セルトリ細胞腫(悪性)、片方の精巣と比べると明らかに大きさが異なります。

 

 

 

<症例2> 

ボーダーコリー、1才、19kg

両側性潜在精巣

通常は、赤丸のところにある睾丸がありません。

鼠径部(青丸)にも停留していません。

ということで、両側とも腹腔内ということになります。

 

 

左精巣

右精巣

 

 

 

大きさは左右ほぼ同じです。

 

そのまま放置すると、腹腔内で腫瘍化した可能性があります。

早期に実施してあげることで、腫瘍化のリスクがなくなりました。

翌日、無事に退院していきました。

 

 

 

 

腹水や胸水が貯留するということは、かなり病状が進んでいることになります。

原因が何であれ多量に貯留すると、呼吸困難となるため、貯留液を抜いてあげることが延命につながります。

 

腹水や胸水の貯留は、特別な症例ではありませんが、猫の胸水の抜去量としてはかなりの量が抜けたため、紹介させていただきます。

 

 

 

<症例>

  MIX猫 11才、雌(不妊済)、3kg

  

  主訴:「お腹が膨れており、呼吸が苦しそう」とのことで来院

     検査などは必要なく、腹水だけ抜いてほしいとのこと

 

  

  診察においては、呼吸困難(開口呼吸)、心音微弱なため、最低限の検査

  (レントゲン、エコー)だけは了承していただきました。

 

 

 

   

 処置前のレントゲン画像

 腹水と胸水

 

     

腹水、胸水抜去後レントゲン画像(後大静脈拡張)

胸の方は、かなりクリアになっているのが分かるかと思います。

 

 

左(腹水約600ml)、右(胸水約300ml 乳び様)

猫において一度に300ml以上の胸水が抜けたのは、初めてかもしれません。

 

 

 

 

  

心嚢水腫を疑いますが、胸水抜去後は下記のとおり心臓周りの液体は無くなっています。

 

  

抜去後(心筋肥大及び弁膜症)

 

 

処置後は呼吸も楽になり、貯留液の多さに飼い主さんも驚いていました。

 

また、腹部エコーにおいては腫瘍性病変も否定できませんでしたが、積極的な治療は望んでいないため、循環器薬及び利尿剤を

処方して経過観察としました。

 

 

ペットの苦しむ姿を見るのはつらいものです。

少しでも苦痛などを和らげ(緩和ケア)、QOL(生活の質)を向上させることを目標に、飼い主さんがペットとの生活を少しでも穏やかに過ごせるようお手伝いさせていただければと思っています。