高校1年のムスメとの会話。
ねえ、おかあさん聞いてよ!とムスメが寄ってきました
「お父がね、あたしのものを勝手に動かしたんだよ」と怒った顔で訴えます。
「おや?そうなの」とわたし。
「そうなんだよ!私が置いといた本を動かしたんだよ勝手に!」
「ふ~ん・・・本を動かされたんだ」
「リビングの棚に置いといた、ポワロシリーズとホームズの本なんだよ。
私がちゃんと並べといたのに、動かして違う棚に入れちゃったんだよ」
(ムスメは無類の推理小説好きで、少ない蔵書を大切にしている)
「ふ~ん。本を違うところに移されて嫌だったんだね」
「嫌だよ。移すなら移すで、ひとこと言ってもらいたいよ。」
「そうか、黙って場所を替えられたのが嫌だったんだね。」
「そうなんだよ!人のもの勝手にいじってさ・・・」ムスメ涙目になる。
「大事にしている本を、お父さんが断りなくいじって、いやだったんだね」
「うん・・・」この後しばし、ムスメ黙り込む。
私は、(あんただって、私のものを人の留守中に勝手にいじって、しかも壊したものが複数あるじゃないか)と思いましたが、何も言わず黙っていました。娘が下をむいて、黙り込んでいるので、もう一段踏み込んだ言い方をしてみました
「宝物みたいに大事におもっているものを、お父さんがさわったから腹が立ったんだね」
ムスメは、「キラ~~~ン」とした目つきで顔をあげ、力強くうなずきました。
そしてまた、しばらく黙りました。
私は、一緒に黙ったまま、ムスメが嫌だと思った気持ちを、じっくりと味わっていました。すると突然ムスメが言いました
「いつもお母さんが嫌がってることがやっとわかったよ。ごめんなさい」そして深く腰を折ってお辞儀をしました。
我が家では、私の個人スペースがなく、私の持ち物はたいていムスメの部屋か共有スペースにおいてあるので、私のプライバシーが侵害されがちなのが悩みの種でした。
好奇心がつよく、私の大切なものをこっそりとことんいじりたおし、私の地雷を何度となく踏んだムスメですが、「自分の大切なモノに、他者が勝手に手を触れることの不快さ」をようやく身をもって知ったようです。
その気持ちを母が能動的な聞き方でじっくり受け止めたことで、自分の行動を振り返ることができました。
そして「ごめんなさい」といってくれたことは、今後いろいろなことがあるだろう中で、私とムスメの間に確かな礎石となるように感じています。
「能動的な聞き方」を知っていて良かった。ムスメの揺れる気持ちをしっかり受け止める私であれる。
親業の学びに感謝