心臓外科医 小坂眞一のブログ -2ページ目

心臓外科医 小坂眞一のブログ

勝浦の塩田病院の総合診療科・心臓血管外科部長です。現在手術は小切開下肢静脈瘤がメインですが、将来心臓大動脈外科手術を行う予定です。また日本先端心臓血管外科(AHVS)/心拍動下冠動脈バイパス手術(OPCAB)研究会の代表世話人と早稲田大学理工学術院客員教授を務めていす。

心臓外科医のキャリアの中で、下肢静脈瘤の手術は
正式なカウント対象にはなりませんが、私はとても重要な手術だと思っています。巷では今盛んにレ一ザ一や高周波(RF)治療が喧伝されていますが、根治性の高さでは、外科的なストリッピング(下腿と大腿に数mmの小切開を置いて血管内に専用のワイヤーを入れて引き抜く)にはかないません。また下腿下部の静脈瘤には小切開による摘出術(stab avulsion法)が有効で、これをストリッピングと一緒に行なうと静脈瘤は跡形もなく消え去ります。当然ですがストリッピング+瘤摘出術は完全に保険適用手術です。
さて、静脈瘤手術ではモスキートペアンと言う繊細な小さな鉗子を使いますが、心臓のバイパス手術でもこのモスキートペアンが大変重要な役割を果たします。私の知っている心臓外科医にも下肢静脈瘤手術を重要なレパートリーにしている方が何人かいます。私も千葉勝浦の塩田病院に移って約4カ月が経ちましたが、既に下肢静脈瘤を24例執刀しています。大体1〜2泊で帰宅されますが、日帰りも可能です。正確ではないのですが、私が心臓手術の合間に執刀した下肢静脈瘤手術は1500件位です。
 
術前(左膝下から足首まで)
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術前(右下腿後面)
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術前(左下腿前面)
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術前(右大腿と下腿内側)

術前(左膝裏) 

術前(右下腿外側)

術前(右大腿および下腿)



術後(左大伏在静脈抜去+ stab avulsion)
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術後(大伏在と小伏在静脈の抜去



術後(左前面のstab avulsion)
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術後(右大伏在静脈抜去+下腿のstab avulsion)

術後(左膝裏の stab  avulsion)

術後(stab avulsion)

術後(右大伏在静脈抜去とstab avulsion)



🅿️ガーン

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私の個人持ちのモスキートペアンです。

3〜4mmの小さな皮膚切開下に行なう静脈瘤切除術(stab avulsion)です。
私は左右両手でモスキートペアンを操ります。
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両手でモスキートペアンを使う理由は、この方が操作がスムースで手術が早く終わるからです。3mm程度の創から約5〜10cm位の長さの静脈を摘出することができます。手術は片足40分程度で終了します。
離見の見。 りけんのけん。室町時代の能楽師、世阿弥の言葉です。
自分の芸を客観的に捉えることの大切さを説いています。ビ一トたけしも同じようなことを言っています。

さて外科医の私から見ると、この離見の見は以下の様に解釈されます。手術には皮切(ひせつ)から閉創(へいそう)まで、剥離や結紮等、種々様々な操作があります。その操作の全ては逐次、麻酔医や機械出しの看護師、助手の医師に見れています。また手術中の態度や言葉使いもしかりです。その結果、例えば手の動きのぎこちなさや自己中心的な言動等はマイナス評価を受けます。手術は芸人のショ一ではないですが、常に評価者から見られている点では共通するものがあります。したがって外科医も常日頃、技と心を磨く訓練と心構えが大切です。

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仕事、疲れてきた時ほど急がず丁寧にやる。
手術、勿論、言わずもがな。

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向かって左側が私、右側がJ CH O千葉病院院長の
室谷先生です。金曜日の午後はJ CH Oで心臓血管外科
外来を担当しています。