近所にあった「老人ホーム」
当たり前に敷地に入り
建物の壁で壁当てをしたり
芝生の庭でサッカーをしたり
今思えば
なんでそんなことが出来たんだろう
施設の大人は誰も何も言わなかった
施設長らしき人も、マイクロバスの運転手のおじさんも
子供と仲良しだった
「車に気を付けて」「ガラスは割るなよ」
いつも言われていた
一度だけガラスを割った
田舎だったからか
そんな時代だったからか
もう50年にもなるか
両親はすでに他界している
田舎には弟がいるが
もう滅多に帰省することはない
まだ両親が健在だった頃
いつだったか仕事のついで
実家に立ち寄ったとき
母校のグラウンドに足を運んでみた
実家から自転車で通える距離にあった高校
何十年振りだった
ネット裏に立つと
一気にあの頃の思い出や情景が甦った
ひとつだけ願うが叶うとするなら
もう一度この場所に戻って
全身全霊で野球がしたいと
本気でそう思う



