故郷の海

 

小学生の頃は弟と一緒に母によく連れて行ってもらった

 

中・高校の頃は野球でそんな暇はなかった

 

大人になってからはバイクでよく訪れた

 

父になって子供を連れて遊びに行った

 

何も変わっていなかった

 

9月に入って雨の日が続く

記録的な長雨の関東

東京の9月の日照時間は過去2番目の少なさらしい

 

秋晴れのグラウンドが恋しい

 

今度の日曜日は

やっとボールを投げれるかな

 

近所にあった「老人ホーム」

当たり前に敷地に入り

建物の壁で壁当てをしたり

芝生の庭でサッカーをしたり

 

今思えば

なんでそんなことが出来たんだろう

 

施設の大人は誰も何も言わなかった

施設長らしき人も、マイクロバスの運転手のおじさんも

子供と仲良しだった

 

「車に気を付けて」「ガラスは割るなよ」

いつも言われていた

一度だけガラスを割った

 

田舎だったからか

そんな時代だったからか

 

もう50年にもなるか

 

両親はすでに他界している

田舎には弟がいるが

もう滅多に帰省することはない

 

まだ両親が健在だった頃

いつだったか仕事のついで

実家に立ち寄ったとき

母校のグラウンドに足を運んでみた

実家から自転車で通える距離にあった高校

 

何十年振りだった

 

ネット裏に立つと

一気にあの頃の思い出や情景が甦った

 

ひとつだけ願うが叶うとするなら

もう一度この場所に戻って

全身全霊で野球がしたいと

本気でそう思う