と き:平成20年9月28日(日)
場所:久家(くげ)ぶどう園 (茨城県石岡市下林)
秋の味覚「ぶどう」の産地見学・勉強会を行いました
ぶどうは,地中海性のような雨の少ない気候を好むため,肥沃で雨の多い茨城県の気候風土で栽培するために,県内のぶどう園は大変な努力を積み重ねており,高い技術力が培われています。
会場としてご協力いただいたのは「久家ぶどう園」さん(茨城県石岡市)!
道路沿いの大きな看板を目印に直売所へ到着。途端に頭上がぶどうの天井です。
■早速,ぶどう園に異動!大きなハウスが並んでいます
まず始めに,茨城県農政企画課の寺門巌さんから,栽培管理や品種について説明していただきました。寺門さんは,園芸研究所でぶどうを中心に研究されていた専門家です。
ぶどうは,「欧州系」と「アメリカ系」に分けることができ,お馴染みの「巨峰」は両方の雑種,つまり「いいとこ取り」の品種なのだそうです。
【特徴】 ☆欧州系・・・食味が良いが,病気に弱い。主にハウス栽培
☆アメリカ系・・・やや食味は落ちるが,病気に強い。主に露地栽培
欧州系ぶどうを栽培するために,先進的なこだわりの栽培方法がとられているそうです。
1) 短しょう剪定・平行整枝・摘心栽培
ぶどうの枝葉の生育をきめ細やかに管理し,果実の生育に好適な樹づくりができます。
2) 根域制限栽培
植木鉢のように根が張れる範囲を制限することで,樹の大きさをコントロールし,樹が必要とする
適量の水や養分を与えることができます。
■引き続き,園主,久家さんからお話をいただきました。
久家さんは,奥様と息子さんの3人で1.8haものハウスを管理されているそうです。
すべてをご家族のみでという姿勢に,ぶどうへの大変な愛情とこだわりが感じられます。
ハウス栽培は,露地栽培に比べて農薬の量を半分に抑えることができるそうです。最近は,消費者ニーズが多様化し,品種のローテーションがとても早いとか。
また,ハウスの傍らには大きなボイラーが!遅霜対策のご苦労がしのばれます。
■そして,お待ちかねの品種食べ比べ
目にも鮮やかなたくさんの品種!写真(左)手前から。。。
☆欧州系・・・赤嶺,黄玉,ロザリオビアンコ,マニキュアフィンガー,ジーコ,ウィンク,リザマート
☆欧米雑種系・・・安芸クイーン,ピオーネ,巨峰,翠峰
こんなにたくさんの品種を一度に味わう経験は,誰もが初めてのこと。甘み,酸味,渋み,香り,舌触り。。。それぞれに個性があります。
それから,今回は特別に新品種「シャインマスカット」(写真右)も登場です
今,茨城県が普及拡大を推進している高級ぶどうで,爽やかな香りと濃厚な甘みがとても印象的です。皮ごと食べられ,ほとんど種もありません。
今回,メンバーのお子様たちも参加していたのですが,久家さんが「小さいうちから舌が肥えちゃうね」と心配されていました(笑)
今回,このような企画を実現させてくださった,久家ぶどう園さんと茨城県の農政関係者の皆様,本当にありがとうございました。
ジュニア・ベジタブル&フルーツマイスター
ベジフルコミュニティいばらき 大高 めぐみ