映画ドラえもんを観てきた。
ことしは公開初日に観られたから良かった。
そして、今作品の感想。
素晴らしかった。
非常に素晴らしかった。
しかし、
今までの映画ドラとは全く違う。
かなりの異色作である。
今回の映画ドラは、
公開前からかなりの話題を集めていた。
シンプルかつインパクトのあるイラストのポスター。
壮大なオーケストラで、セリフのない予告編。
公開前から異色作の匂いを醸し出していた今年は、
当然のことながら期待値が高まっていた。
そして、公開初日。
期待に胸を膨らませつつ、
しかしどこかで警戒もしつつ、
鑑賞した。
拍子抜けした。裏切られた。
もちろん、良い意味で。
今作品を一言で表すとすれば、
ドキドキの冒険活劇
もしくは、
至高のエンターテインメント作品
となるだろう。
今まで映画ドラと言えば、
「泣ける」「感動する」
が定番だった。
「STAND BY ME ドラえもん」の時には、
ドラ泣き、という言葉まで作られたほど。
映画ドラには感動がつきものだった。
言っておくが、
そのような「感動」「涙」だけを目的として鑑賞を検討している人には、
今年の映画ドラはおすすめできない。
本作を手がけた高橋敦史監督は、
「映画ドラは泣ける」
「涙ありきの映画ドラ」
そんな固定観念へのアンチテーゼとして、
この作品を手がけたのではないだろうか。
そう思わせるほどに、
今年の映画ドラには、
「感動」するシーンはほぼない。
後半に少しだけ心を揺さぶるシーンはあるが、
そこ以外には涙を流すような場面は一切ない。
この映画にあるのは、
ドキドキワクワクの大冒険なのだ。
いつの間にか忘れてしまっていた、
恐怖と、興味と、好奇心とを掻き立てられるような、
そんな大冒険なのだ。
さらに言ってしまえば、
本作には明確な「教訓」も提示されていないのではないか。
そう思わせるほどだった。
南極が舞台だと知った時には、
「地球温暖化」「環境破壊」を背景に、
様々なことが語られるものだと思っていた。
しかし、
本作には、
「地球を大切にしよう」とか、
「自然を守ろう」というような、
説教臭いメッセージも無いのだ。
あるのはやはり、
大冒険なのだ。
大人さえもドキドキワクワクさせる、
最高のエンターテインメントが繰り広げられるのだ。
そこに、涙や説教はいらない。
「楽しい!」
それだけでいいのだ。
感動できるという先入観をもって映画館に行ったのが悔しくなった。
※ここからネタバレ含みます
演出面でもいくつも驚いたことがあった。
まずは始まってから、
オープニングの「夢をかなえてドラえもん」まで、
BGMがほとんど流れない。
これから始まる大冒険の、
嵐の前の静けさのように、
のび太とドラえもんのやりとりが淡々と行われていく。
さらに、
登場人物が少ない。
ドラえもんたち5人以外に出てくるのは、
序盤に登場するパパ、ママ、ドラミ、
さらにゲストキャラのヒャッコイ博士、カーラちゃん、パオパオ。
これら6人しかいない。
今作限定のゲストキャラに至っては、3人しか出てこない。
この少ない登場人物が、
緻密なストーリーをシンプルにし、
より物語を引き立てているのだ。
そして、最も大きな演出だと思うのが、
「明確な敵集団がいない」こと。
本作で地球を襲うのは「ブリザーガ」という宇宙怪獣。
ブリザーガやその他の怪物とは戦うことになるが、
映画ドラに定番だった悪の組織や集団は本作には現れない。
これは、1987年「竜の騎士」で、
彗星の衝突という脅威に直面したのと似ている。
このように、例外だらけの今年の映画ドラだが、
おなじみの演出も健在だった。
例えば、ほかの藤子作品のオマージュ。
ヒャッコイ博士の着ていた「サバイバルスーツ」のデザインは、
どう見ても「ジャングル黒べえ」だった。
パオパオもジャングル黒べえのキャラクターなので、そのつながりだったのかもしれない。
今挙げた演出でもこんなに沢山ある。
もしかしたら、見逃しているものもあるかもしれない。
これはもう1度観に行くしかない。
最後に。
毎年恒例、エンドロール後の次回作予告。
「みんなー!面白かったー?」
と、ドラえもん。
するとコスチュームが、本作の防寒着姿から、
なんと、海賊の姿に変わった!
そして、帆船に乗って「またねー!!!」
そして出た、この文字。
「2018年、航海決定!」
海賊……!?
まさか…1998年「南海大冒険」のリメイク??
いや、しかしあれは、藤子先生没後のオリジナル作品で、公開から18年しか経っていない……
藤子先生の原作漫画がない作品をわざわざリメイクするか……?
そうすると海賊をテーマとしたオリジナル作品である可能性が高い……?
あー!!!もう来年が楽しみになってきた!!!
とりあえずもう1度観に行くぞ!!!
