でも、もうしない、変わるから。』
恐れを抜けるのは簡単では無い。
私に出来るのは、信じる事だけ。
自分の内側から声が聞こえる。
『貴女の覚悟が決まらないから、彼の覚悟が決まらない。』
その通りだと思った。
私は、恐れている。
15歳の歳の差を超えていけるのか。
行っていいのか。
彼が失う物への恐れ。
私が先に老いていく事への恐れ。
周囲に反対されて傷つく事への恐れ。
そして何より、幸せになる事への恐れだ。
トンネルの先に光は見えているのに、ひどく遠く感じる。なのに引き返す事は考えられない。
捨てて、捨てて、捨てて。
真っ新な自分に戻れたら。
何も恐れる事など無いのだろう。