プラス受信で「道は開ける」

(ホームページのブログからです)


★私がまだ30代前半、金融機関に勤めていた時の話です。

 当時、返済金(割賦金)が遅れているお客さんに対して、電話や文書などで督促して入金をしてもらう仕事(要するに督促)を担当していました。


もちろん、「高利」とかでなく「まともな」金融機関でしたから、催促といっても、極端な手段でなくオーソドックスに返済を促したり、返済金額や期間などの見直しの相談に乗ったり(いわゆるリスケ)といった仕事です。


ある冬の日、部署の後輩が、一本の電話を終えたあとに「変に」青ざめた顔をしてデスクでぼんやりとしています。


「何かあったのか」と尋ねてみると、どうやら電話したお客さんが「告別式の最中」とのことでした。


その後輩は、まさか告別式を自宅で取り行っているとは思ってもみず、


「いつもは反抗的で口うるさいのに、社長は今日はやけに歯切れが悪く神妙だな」と思ったそうです。


委細かまわずに一方的にどんどん督促をしていたら「今、母親の葬式の最中だ!」と急に怒鳴って切ったそうです。


(その子は)日頃からやや繊細さに欠ける面かなあとは思っていましたが、


よりによってまあなんてことをしてくれたのでしょうか(雰囲気でわかれよw)


すぐさま、わたしは直属の上司に「報告」をしました。

(~葬儀の最中に借金の催促・・の状況になりました)


そして案の定というか、まもなく上司のところに(葬式を終えたその社長から)電話がきて、「大々クレーム」となりました。


上司は、社長から「絶対に問題にしてやる」と言われ続けました。


お詫びの訪問等も一切拒否されました。


それでも、上司はその「後輩」ではなく「私」を新しい担当者ムンクにして、私と2人で社長のところへお詫びにいくことにしました。


私にとってみれば、「何で私が代わりに」という理不尽な気持ちと、


「でも100%こちら側が悪い、組織としてきちんとお詫びしなければ」という気持ちが交錯する中、


雨が降り続く翌朝に、上司と2人で「アポなしで」お詫びに出向きました。


「喪中」の表示はありましたが、店は開いていました。


しかし社長は配達中であるのか不在で、奥さんが1人で店番をしていました。


奥さんにこちらを名乗って来意を説明しましたものの、


けんもほろろに追い返されてしまいました。


奥さんは「人間はこんなに怒れるのだろうか」というくらいに怒っていました。


まるで暴れ馬のようでした。


(のちに伺ったところでは、親戚がたくさん来ているところに督促の電話が入って大恥をかいたそうです)


上司は「社長に会って直接お詫びをするまでは今日中に何度でもお店に出向くから」と私に言いました。


30分~1時間おきに店を再訪し、その都度奥さんに怒られて追い返され、ようやく5回目の訪問時に配達帰りの社長と店先で接触できました。


しかし、お店(兼自宅)の軒先にも入れてもらえず、社長は「目で」私たちに「ついて来い」という合図をしました。


顔つきはやはり大変ご立腹の様子でした。


「いったいどこに連れていかれるのだろう」と思いつつ、上司と2人で社長の後をついていきました


(その2につづく)


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西山経営労務事務所