VCとして投資先の一つが事業譲渡してアンハッピーなEXITをした。
正確には一先ず実質休眠会社化するだけだから、即EXITではないが、実質もぬけの殻となる。
失敗の原因を反省すると、
-商社の口車に乗せられた。企業の論理で早々に退出されてダメージが拡大した。
-(上記に関連するが)経営チームが腰が据わってなかった。やはり経営チームが重要。
-市場への安易な期待。確実に吹くと思ったフォローの風どころか、強烈な逆風が吹いた。
-経営にスピード感が無かった。それと平行してキャッシュが無くなるスピードが速かった。
最後の点も、要は経営チームが、ベンチャーを見ていたのか、母体の商社を見ていたのかに尽きるかも知れない。甘かった。今となっては商社の重役の口約束に期待したのが間違いだった。しかし、よくもまあしゃあしゃあと・・・とは思うが、一方で微塵も未練を残さず早期に完全撤退した手腕は見事でもあった。ウチではああまで掌を返すことも、投資を諦めることもできない。
投資先で、まあよくもこれだけ・・・と思うくらい私財を投入して、ほとんど執念で続けているアントレプレナーもいる。自分の会社は、今は借り入れもほとんどないが、やはり信頼してくださるお客様、そして社員とその家族を考えたら、代表者たるもの私財を投げ打ってでも”何とかする"---例え、IPOできなくても、皆が不幸になる、期待を安易に裏切ることはできない、と自分は思う。ただ、その境界線はケースバイケースで難しいが。
今度のケースもギリギリ社員とお客様はより大きな器へ譲渡できたから、最悪の状態にはならずにすんだ。一番アンハッピーなのは投資家で、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。これを良い教訓にして今後の糧にしてお返しするしかない。
反省に浸る週末。