銀河英雄伝説のDVD 27-28を借りて、2晩で観た。


最近、パチスロにもなるようで、ヤン提督とローゼンハイム卿を見かけることも増えたので、懐かしさもあって借りて観た。しかし、舌が回らなくなるような長い名前と矛盾だらけの設定。3次元の宇宙で、2次元の陣容で戦いが行われるし、宇宙を支配する帝国の皇帝が薨去する時、わずか25歳だったり、最後自由同盟側の中心人物のユリアンは弱冠19歳だったりする。


銀河英雄伝説との関係は、以前、2年間所属していたB社がそのゲームを作っていたからだ。


当時、オンライン版の銀河英雄伝説Ⅶが同社の死命を握り、かつその開発のために全精力を注ぎ、かなり社内にもそのお陰で歪みも生じた。結局、同タイトルがリリースされたのは、僕が退職後であった(リストラの断行が最後の仕事で、リストラの一環が自分の首を切ることだった)が、結果的には所謂、『クソゲー』と評され、最後は版権元のらいとすたっふからライセンス打ち切りを宣告されて命運が尽きた。リストラの一環で社員にも給与カットも呑んでもらって、この結果であり、その時には在籍していなかったとは言え申し訳ない。

ちなみにB社は携帯コンテンツ配信の会社として存続している。


B社がIPOと言う点で成功できなかったのは、後で反省すると、計画性、戦略性の無さだろう。

その一番が資金調達だ。


携帯コンテンツ配信サービスは、一タイトルあたりにかかる開発投資も、実はそれほどの額でなく、当時であればむしろキャリアの公式サイト認定をいかに予定通り取得できるかがハードルが高かった。だから五月雨式の中途半端な額の資金調達でも良かった

しかし、オンラインゲームの開発はそうは行かない。まとまった資金を調達し、それを計画的に開発からPR、さらにユーザー数が損益分岐点を越えるまでの運転資金が無いと、成功までたどり着くことはできない。要はまとまった資金の裏づけが無い限り、始めてはいけないプロジェクトだった。

この本来異質なものを、同様の延長線上で手がけてしまったことが失敗の基だ。


また、振り返って見て、当時の同社にとって、株式公開の意義はなんだったであろう?

IPOバブルでもあったので、IPOによって莫大な資金を調達できれば、次々とオンラインゲームが開発できるようになる、そのための資金集めの苦労は無くなる・・・そんな考えを持っていたように思う。しかしそのビジョンは明確でなかったし、社員と共有していた訳ではない。計画に落とし込んでいた訳でもない。

仮に万が一、IPOまでたどり着いていたとしても、その後はどうだったか?


株式公開について、本質を見ていなかった、やはり少なからず浮ついた発想に踊っていたような気がする。

今も自分に浮ついた考えが無いか、これを好機として再度、自戒し、本質、事業のかたち、株式公開する意義等々考えて行きたい。そうでないとやはり未来はない。


#しかし、銀河英雄伝説のアニメは、全110話もある。すごい。