ジャスダックが先端技術の実用化を目指す企業向けの新市場を今夏に開設するという新聞報道があった。

是非とも実現して欲しい。


新聞記事だけだと、詳細がわからないが、「技術を評価」して上場審査をするという。

昨今の新興市場は、昨年のIPO社数こそ188社と多かったが、アンビシャス、セントレックス、Q-ボードと(言葉は悪いが)小さい市場が増えたからであって、ベンチャーが目指すところの東証マザーズのハードルは、一人勝ち状態を反映して高くなる一方だ。やはり、『唯一』というのは良くない。さらに『実質唯一』だから、さらに性質が悪い。


技術を評価して上場させるというのは、非常に難しい。

マザーズで実売上げがなくても上場できるのは、実質、「創薬ベンチャー」だけだ。

創薬ベンチャーの場合、シード化合物を製薬メーカにライセンスして、臨床試験のステップを踏むことになるから、製薬メーカが「本気の審査」=将来の自社のラインアップに入れてかつ投資もすることを前提にしている。

ジャスダックが、それ以外の分野のベンチャーの客観評価をどうするかは見ものだ。


東証のように、悪く言えば保守的=言い訳を求めるような審査でなく、本当に10社の中に一社で良いから光り輝く原石を育てるような場を作るべく、しくみを設計して欲しい。リスクフリーの大学教授の適当な審査任せや、大学発ベンチャーの安易な救済措置となることだけはやめて欲しい。

その意味ではIRや廃止基準も重要だろうが、まず玉石混交を投資家にも十分理解してもらうことと(=タンス預金で投資したり、デイトレの遊び場にしない)、上位市場への移動やM&Aによる退出を容易にするなどの特徴も持たせて欲しい。


ジャスダックさん、是非、頑張って、良い市場を作ってください!!