その日は母の通っているN病院で、腎臓と膀胱のエコー検査だった。

いや......予定だった。

 

膀胱が膨らんでいないと検査ができないらしいので、前日の夜から家のあちこちに張り紙をした。

『膀胱の検査をするので、おしっこをためておく』

 

何時に家を出るとか、保険証は私が持っているとか書くのは諦めて

(私が持っているのを忘れて毎回保険証が盗まれたと=認知症あるある)

ひたすら『おしっこ』の事だけを書いて貼った。

 

台所、居間、母がいつも新聞を読む机やトイレに続く廊下はもちろん、トイレのドアノブ、トイレットペーパーホルダーの上、便器に座ったときの目の高さの壁にも貼った。

 

起床後の排尿は仕方ないので、朝ごはんを持って行ったとき、

「病院に行くまでに、今からお茶飲んでおしっこためようね」と言ったら

「そうなの?」と。

 

張り紙は認知症の脳ミソをかすってもいないネガティブ

 

危ないと予想できたので、お茶や白湯を飲ませつつ出かけるまでそばに付いて見張っていたが何度かトイレに行きそうになり、その都度引き止める。

 

家を出る時間になり、母の着替えを済ませ靴を履かせる。

鍵はデイの時も自分で閉めているので任せて、私は自分の家の玄関に置いたバッグや上着を取りに走る。

車はすぐ出せるようにしておいたので、母がいつも鍵をしまう場所の前に移動するだけ。

多分30秒もかかってないが...ん?母がいない。

勝手口のドアが開いてる。

車を降りて勝手口を覗くと さっき履かせた靴が置いてある。

慌てて家の中に入っていくとトイレから水を流す音が。

 

うそでしょぉ😱

 

近くの病院なので予約は15分後。

今からおしっこをためる時間は無い。

病院に電話したら、また来週予約を取ってくれた。

 

やり直し😭