先週の土曜日、我が家のNZ人とアタシと2人分の予約をしていた歯医者に向かう道中のこと。
なぜか、アホみたいに渋滞してて、ちっとも動かない。
しかも、赤信号に変わったのに無理やり突っ込んだロングボディのトラックが、完全に交差点を塞いでしまい、青になった側のクルマも全く動けなくなり、クラクションでブーイング。
「そんなにヤイヤイ鳴らしたところで、何も変わらへんがな」とのんびり信号待ちをしていたアタシたちの目の前の横断歩道を杖をつきながら渡るおばあちゃん。
何故かそのクラクションに焦った様子で、少し早足になったと思ったら、バサっとコケてしまった。
アタシが運転してたので、助手席に座ってたダディにマスクを押し付けて着けるように促し、
「あかん!助けてあげて!」
とクルマの外に蹴り出し、どうせ前の車も動かないので、アタシもその場で降りて、そこに散乱したおばあちゃんの買い物袋をひろい集めて、ダディが抱き起こしたおばあちゃんに
「お母さん!頭とか打ってないですか?!痛いところない?!」
と聞くと、
「顔を打った」と、あげた顔は、頬骨のところが見る見る腫れあがり、出血!
ちょうど真横にあったセブイレの駐車場に慌てて車を停めて、
「お家は、ご近所ですか?お家にどなたかいらっしゃる?」と聞くも、誰もいないとの返事。
責任を感じたのかトラックの運転手も、クラクションを鳴らして怒ってた運転手も慌てて降りてきて、何故か誰の責任なのか、という話になった。
他の車から見れば、アタシが横断歩道を渡ってたお婆さんをはねたという構図が出来上がっているに違いない。
「もうどーでもええわ。」と思いつつ、
「救急車呼びますね!」ってスマホを握るも、
横からクラクションのオッチャンが
「110番や!」
なんでやねん。
救急車やっちゅーねん!
とりあえず119番にかけると、
救急 「消防ですか。救急ですか」
アタシ 「救急です」
救急 「どうされました?」
アタシ 「高齢の女性が横断歩道で転倒です」
救急 「おいくつですか?」
アタシ 「通りがかりの者なのでご本人に聞きますね」
“お母さん、おいくつですか?”
“5月で80になりますねん”
救急「と言うことは79歳ですね」
聞こえてるんや、と思い、なんだかおかしかったが、場所だけ伝えて出動依頼した。
と、そこに別のおっちゃん登場。
おっちゃん 「あらあら!○○さん!怪我したはりますやんか!どないしはったん!」
おばあちゃん 「コケましてん」
おっちゃん 「そら、えらいことやわ!
救急車呼んであげて!」
アタシ 「呼びました。お母さん、お家の人に連絡だけしといた方がいいですね。後で連絡出来ますか?」
おっちゃん 「息子さん?!そら言うとかなあかんわ!」
ヤイヤイゆーてるウチに救急車到着。
パニクったおばあちゃんは、どうしても息子さんの電話番号に辿り着かない。
救急隊は、ストレッチャーに乗せる前に
「お母さん、骨折の確認するので2、3歩ほど歩けますか」
おばあちゃん 「いや、息子の携帯の番号が見つかりませんねん」
救急隊 「ちょっと救急車乗ってから電話しましょか」
おっちゃん 「家にいたはらへんの?」
まさしくカオスである。
この間も、周囲の車はほとんど動くことがなく、恐らくアタシは、事故を起こした被疑者になっているのだろうが、はたと気づいた。
歯医者や!
めっちゃ遅れてるやん!🦷
あわてて、「じゃあ、後はお願いしますね!」と車に乗り込む直前に、ダディがマスクを外した。
おっちゃん 「奥さんもご主人も、ホンマお世話になりました。おおきに、おおきに。
(チラとダディを見た途端)
ええええええっっ?!
ガイジンさんやったんかいな!知らんかったがな!いやはや、これはこれは、グッドモーニング!」
おっちゃんさー、それをゆーなら
「さんきゅー」よね?
かくして、交通事故の被疑者は、何事もなかったかのように渋滞の波に戻り、歯医者も大幅に遅れて、結果的にダディしか診察してもらえなかったのであった。
おばあちゃん、後、痛んでないかなあ。