なんで、なんであのときあの子は、
「あなたなら大丈夫」
そう言ったのかな。
それは話を聞いてたの?
それともあの子がそう感じただけ?
でも、
「あのひとはいつもあなたの話ばっかりだよ」
そう言われたことはあったんだ。
嬉しかった。
でも、それと同時にわかったことがある。
あの子もわたしとおなじなんだ。
結局あなたはだれを選んだの?
どうしてあの子が心惹かれてしまったの?
あなたはあの子になにをしてあげた?
あの子のなにを変えてしまったの?
わからない。
わかりたくもない。
でもそれでいいんだと思う。
すきなんだ。
とてつもなく、だいすきなんだ。
すきだから信じたいの。
すきだから信じてもらいたいの。
信用することを覚えたわたしは、
あなたがどんな見え透いた嘘をついたとしても、信じ続けるよ。
正直なひとだって思い続けるよ。
その信用に値するようなにんげんに、なってくれますか?
…なにも答えない。わたしがだめなだけ。
