その日

わたしの両親は仕事で

彼が着く予定の時間

家には私と愛犬だけだった

片道8時間という距離を

走ってくるのだから

たいそう疲れているだろうと思い

床を用意する

すると間もなく

慣れぬ車の音がした

窓のカーテンをチラッとめくると

彼のワンボックスカーが

バックしながら

テールランプを光らせていた

いよいよ来た

ピーンポーン

呼び鈴が鳴り

約2ヶ月ぶりの再会をする

「久しぶり」

「うん、よく来たね

上がって」

小さな握りこぶし