野人といえばネアンデルタールだ。コトバを喋れたのか?暑すぎて絶滅したのか?人類学的なオハナシ。 | No Rice,No Life! 佐藤琢也公式ブログサイト

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時事問題、関心事、個人的な日常など、徒然なるままに綴ります。

こんにちは。

昨夜、何気なくTVをつけると「ウルグアイ対イタリア戦」が。
後半が始まって間もなくのタイミングだった。

結果はウルグアイの勝利。イタリアのGL敗退が決定した。

試合後のスタジオには懐かしい顔。
おぉ。元日本代表の「野人」。岡野雅行さんだった。





「野人」といえばネアンデルタール人


少し前に興味のそそるニュースを見かけた。

このリンク↓
ネアンデルタール人の「科学的な」復元模型、スペインで展示

それにしても、この手のネタ。
個人的には異様に興味深い。

人類の進化、宇宙の謎。
UFO、地球外生命体、ブラックホール。
ピラミッド、ナスカの地上絵。(宇宙人が協力したのか?説)

いずれも知的好奇心をくすぐられる。
一晩中、語り合えるほどの勢いだ。

そんなワケでネアンデルタール人のオハナシ。





1856年 ネアンデルの洞窟で発見された奇妙な人骨


低く傾斜した額。
顔の真ん中が前に突き出た、大きくて長い顔。
眼窩上に見られる巨大なアーチ状の骨隆起。

人のようだけど、どこか違う。
のちに名づけられた「ネアンデルタール人」のモノだった。


これまでに分かった特徴は、こんな感じ。

●男性の平均は身長160センチ、体重84キロ。

●頑丈な骨格と筋肉質のズングリ体型。

●脳の容積は現代人よりも大きい。
(現在人の平均は約1350ml|ネアンデルタール人は1700ml以上) 

●発達した特徴的な石器文化。

●動物の歯に穴を開けたモノや象牙の指輪など。
高度な加工をほどこした装飾品を身につけていた。

●火を使いこなし、死者を埋葬する習慣。

●死者に花を手向ける習慣、など。


中には、結論が出ていないひとつの焦点がある。
「コトバは使えたのか?」と。

※イスラエルで見つかったネアンデルタール人(ケバラⅡ)からは舌骨が見つかった。

なので「言語を話す能力は現代人と変わらなかったのでは?」とも考えられている。

※現代人と同じく複雑な発声ができる咽頭部だった(部分的な構造)、と最近の研究では分かっている。

(それまではアー、ウーといった単純な発声しかできないと言われていた)


なんで絶滅したのか?


ネアンデルタール人はユーラシア大陸に散らばり暮らしていた。
(20万年間ぐらい・推定1万5000人程度)

現代人(現代型ホモサピエンスのクロマニオン人)とも同じ時期、場所でも暮らしていた。

が、約2万8000年前に絶滅。
そう考えられている。 

なんで絶滅したのか?
それには諸説ある。

●現代人との生存競争に敗れた説
●知的、学習能力が現代人よりも劣っていた説など

(じゃあチンパンジーやオランウータンは、なんで絶滅してないんだ?ネアンデルタール人の方が賢いだろ?とする反論もある)

中には笑ってしまうような説、「暑くなっても脱げない体毛説」もある。(でも妙な説得力はある)

これは寒冷仕様を根拠にしたもの。

というのは、氷河期というハンパない寒さ。
極寒にネアンデルタール人は適応した。 
(一説では現在のヒマラヤ地方の気候だったと言われている)

なので、ズングリムックリな体型。
(熱をためやすく体温が奪われにくい)

巨大な鼻。
(冷えた空気を温めてから肺に届ける)

そうやって進化をした。
防寒のため「全身毛むくじゃら」とも考えられている。

いっぽう、現代人は熱帯という暑さに適応した人類。

つまり、全身を体毛に覆われ「暑くなっても脱げない人類」。
「寒ければ服を着れば良いとした現代人」。

この決定的な違いが明暗を分けた、というハナシ。
(ネアンデルタール人も服を脱着していた説もあるが)

まぁ絶滅するだろうな。
ホッキョクグマを熱帯エリアに連れて来たらそうなるだろうし。



「熱帯に住む体毛がもっとも短いマレーグマ」




「毛がフサフサのホッキョクグマ」



ネアンデルタール人の絶滅とは、いまだに謎。

だが、ゲノム解析(全遺伝情報解析)によって、現代人とネアンデルタール人は遺伝子の一部を共有していることが分かったりしている。

※独マックスプランク進化人類学研究所
スヴァンテ・ペーボ氏に聞く(リンク↓)
「我々の中にはネアンデルタール人がいる」(朝日新聞GLOBE)

さらに「生き残りは存在する」とする学者、研究者もいる。
(中国の野人、ヒマラヤ山脈のイエティ、獣人・アルマスティなどの存在)


いずれにしても興味の尽きようがない。
「NATIONAL GEOGRAPHIC」と「Nature Japan」。
これからも期待しよう。

ではでは。