昔付き合っていた
大好きだった彼


Kちゃんは
夫とは真逆のタイプだった。

どちらかというと愛想はなく
口数だって多い方じゃない
一般的には
ちょっと変り者の類に入るかもしれない。


私は彼の全てが好きだった。

その中でも、特に
彼の持つ独特な感性が大好きだった。

考え方
発する言葉
私に話してくれる様々なお話
彼の創り出す作品

そのすべてが、
私にとっては特別だった。





Kちゃんとは
私のバリ旅行が原因で別れ、
私は寂しさから
旅先で知り合った男性と付き合う事を決め帰国した。


⇒ 過去記事: 回想: インドネシア
  http://ameblo.jp/valkyrie5555/entry-12100004828.html


この旅行後、間もなく
Kちゃんからやり直そう、と言われた。

彼の性格上、
復縁はないと思っていたから、
私は本当にそれが嬉しく、幸せで
できることなら、Kちゃんと復縁したかった。


だけど、
新たに付き合い始めてしまった彼は
これからの私達のバリ生活のため、
既に色々と動き始めていたし、
彼なりに尽くしてくれているのも感じてた。


私一人の気分、わがままで
2人の人間を
振り回すことは許されない
そう、私は考え、

Kちゃんへ
新たな彼ができたこと、
これからバリで生活すること、
それらを伝え、私達は離れた。



その後、バリの彼が亡くなり、
日本へ帰国すると、
Kちゃんから手紙が届いていた。
私が大好きだった
白クマのポストカードと共に。


その手紙を読み、
涙が止まらなかった。


私の気持ちはまだKちゃんだけにあった

だけど、
すべては自分で決めた事
それが招いた現状
自分の行動・決断に責任を持ちたかった。
それに、亡くなった彼に対する罪悪感もあり
Kちゃんに連絡できずにいた。


そんな折、
Kちゃんから連絡がきた。

Kちゃんは私が帰国している事など
知るはずも無く、
しかもなぜ、このタイミングなのか?
ただただ驚きながらも
嬉しさに包まれた。



こうして、
私達はもう一度付き合い始めた。



また、Kちゃんと一緒にいられることが
とても幸せだった。


だけど、
離れていた期間に
私達は何かが変わったらしかった。

また、
昔の記憶を美化しすぎていたのもあり、
一緒にいても
1度目に付き合っていた頃とは
何かが違う感覚があった。

きっと、私だけでなく、
Kちゃんもそう感じていたのではないかと思う。


それでも
私はKちゃんが大好きだったし、
以前とは違う感覚を持ちつつも
それなりに順調に付き合っていた。

そして、
Kちゃんのことを
誰よりも信頼し、尊敬していた。



そんなある日のこと

週末にいつものように
Kちゃんの家に行く

そして、
布団が引いてあるロフトへと上がる。
そこに設置してある本棚へ向かうためだ

そこで
とんでもないものが
私の目に飛び込んできた。


使用済みの避妊具


一瞬何が起きたのかわからなかった


だけど、
パニックになりながらも
私と使ったものではないと理解し、
ワナワナしながらKちゃんを問いただした



すぐに彼は認めた。

プロを呼んだらしい

私とのセックスにマンネリ化を感じており
(確かに私も感じていた)

単純に私以外の人との
セックスに興味を感じ、
感情など一切関係なく、してみたかった
ただの興味本位、それだけだった・・

そう言っていた。


だけど、
これは私達にとって、
致命的な変化が起きた、私はそう感じたし

それ以上に、この事実が信じられず
とてつもなくショックだった。

Kちゃんのことを完全に信用しきっていたし、
浮気はもちろん
風俗なども絶対に使わない人だと思い込んでいた。

出会ってから、
これまで、Kちゃんを疑うということを
私はしたことがなかった。

Kちゃんを100%信じ続けていたので
まるで免疫がなかったのかもしれない。



プロだろうが
浮気だろうが

とにかく、

Kちゃんが
私以外の人とカラダを重ねた



もう、その事実が
私には到底受け入れられず

Kちゃんを失う恐怖よりも
もう、一緒にいられない
という想いの方が、圧倒的に大きかった


愛し、信じきっていたがため、
どうしても耐えられなかった。
私には無理だった。



こうして、
私は泣く泣く、
Kちゃんと本当にお別れした。