地上デジタル放送への移行に伴い、南北大東村で


県内のローカル番組が視聴できるようになったようだ。


東京都が小笠原諸島向けに整備した衛星を利用し、


東京キー局の放送しか受信できなかったいびつな状況が解消され、


地元発のニュースに天気予報、スポーツ。


村民たちは、念願だった県内他地域との「情報格差」がなくなったことを歓迎。


総務省は20日、NHKと県内民放3社に南北大東中継局の免許状を交付したという。


 南北大東村は沖縄のテレビ放送電波が届かず、1998年から衛星を通して


東京の番組を見てきた。


県と村の補助で地デジチューナーが各家庭に設置され、


南で1日、北で3日から試験電波が流された。


両村民は夏の甲子園沖縄県予選の熱戦や台風情報など県内ニュースを視聴できた。


 3日後に迫った地デジ完全移行に向け村職員らは住民説明会を開いたり、


各世帯を訪問したり、準備に余念がない。


 住民が負担してきた衛星放送の視聴料(月1900円)がなくなる。


同村の伊佐隆夫副村長は「離島にとって情報は命綱。


視聴料を含め住民負担が軽くなる」と歓迎する。


 しかし、いまの衛星放送に慣れ親しんだ若い世代からは、


「東京の人気番組が時間差なく見られる便利さも捨てがたい」という声も。


 沖縄のローカル放送が島民に定着するにはまだ時間がかかりそうだ。