9日、携帯電話向け交流サイト(SNS)「Mobage(モバゲー)」を
運営するディー・エヌ・エー(デ社、東京都渋谷区)が、
サイトにゲームを提供するソフト開発会社に対しグリー(港区)にゲームを
提供しないよう圧力をかけたとして、公正取引委員会は
独占禁止法違反で再発防止を求める排除措置命令を出した。
デ社は昨年7~8月、人気ゲームを製作するソフト開発会社約40社に
「グリーにゲームを出せば、モバゲーのサイトに掲載している
ゲームのタイトルを削除する」などと圧力をかけ、グリーとの契約を不当に
妨害したとされる。
その後、グリーと契約したため、数社が実際にタイトルを削除されたという。
昨年8月はグリーが新たに契約したソフト開発会社のゲーム提供を開始した時期で、
デ社の行為により契約を取りやめ提供できなくなったゲームもあったという。
公取委は当初、デ社が有力会社の囲い込みを図ったとみていたが、
内部資料などからグリーの取引を不当に妨害しようとした目的の方が強いと判断した。
公取委の立ち入り検査があった昨年12月、デ社は削除したゲームのタイトルを復元している。
命令に対し、デ社は「真摯(しんし)に受け止め、
法令順守の充実・強化と一層の意識向上に努めたい」とコメントを残している。
