「ゴールデンウイークを明るく、笑顔に!」のキャッチコピーで
八日までセールを開催している。
副支配人の鈴木元啓さん(37)は「ショッピングは人を元気にする力がある。
少しでも笑顔になって帰ってほしい。
従業員も笑顔でお迎えして笑顔の連鎖になれば」と思いを語る。
特典付きクーポンには「スマイルアップクーポン」と名付けて、チラシ持参で、
割引やオリジナル商品などがもらえるという。
春のセール初日だった三月十一日、東日本大震災で店舗の商品が落ちるなどの被害が出た。
建物には問題がなかったため翌日、スタッフ総出で片付けをし、十三日には開館にこぎつけた。
しかし、来場者は普段の一割ほど。
スタッフの想像以上に関東や東北での被害は大きかった。
片付けに必死だったこともあり、支配人の高瀬秀敏さん(58)は
「被災の全体が理解できていなかった」。
翌日から再び休館し、ひっそりした店舗を見ると客が戻るのか不安になったと話す。
二十二日の再開初日、来場者は普段の約三分の一。
それでも紙袋をいくつも抱えた女性や楽しそうに会話をしている
家族連れを見た高瀬さんは「一人一人にハグしてありがとうと言いたかった。
来てくれただけでうれしかった」と喜んだ。
四月二十八日までは二時間短縮して営業していたにもかかわらず、
同月の来場者は前年の八、九割にまで戻った。
大型連休は地元を応援するために、阿見町特産のタケノコを使った料理フェアを実施している。
五日には隣の美浦村にある日本中央競馬会(JRA)美浦トレーニングセンターの
高さ一メートルほどの小型の馬「ミニチュアホース」と触れ合えるイベントを実施する。
六月中旬には県や阿見町の特産品を集めた物産展も開く予定だ。
鈴木さんは「美浦トレセンや牛久大仏、筑波山も含め県内の観光地はどこも厳しい状況だ。
みんな外出し、阿見町を起点にいろんなところに行ってほしい」。
ヤシの木が生えた米国西海岸をイメージしたアウトレットの空間にあふれる買い物客の
笑顔が茨城全体に広がるのを期待していると力強く語る。
